「こーちゃん、ほんまに来てくれたんやぁ。」 「…(コクコク)」 「きゅ?」 「ああ花ちゃん、紹介するわー。」
この人はな、俺の友達の風魔小太郎ってゆうて俺はこーちゃんて呼んでるん!
忍者さんなんやで。 めっさ強いん! めっさ格好いいん! なー?こーちゃん!
「……、」
お? こーちゃん照れた? 顔ちょびっと赤いよ。
え? そんなはずない? でもここ赤いもんー。
むにゅ。
おお…こーちゃんほっぺたやわっこい…!
「……」
うん? こーちゃんの頬っぺたもにょもにょしてたら「だめ」って手ぇ取られてもうた。 くうう。 やわらかほっぺたが!!
「…」 「へ?」
こんなとこで何してるんて? ああ、こーちゃん頭ぐりぐりせんとって。 無茶はしてへんよ。 ちょびっと迷っただけやねん。
「アルゴリズム行進してたねん。」 「あごりずむこうしんだ!!」 「……?」
首傾げてるこーちゃんは可愛いな! そうやんね、アルゴリズム行進知らんよね! ちょっとした体操?なんやけどそれエンドレスやねん。 終わりを自分で決めやなあかんのやけど、決めそこねてん。 ほんで見知らぬ森で迷ってもうたん。
「……、」
そう、せやからこーちゃん呼んだんよ。 こーちゃんやったら花ちゃんのお社まで連れてってくれるかと思ってやぁ。
「こーちゃーん…」
花ちゃんだっこしたままこーちゃんの胸に頭を擦り付けた。 俺らもうあかんかと思ったー。 このまま花ちゃんと森でさ迷わなあかんかと思ったー。 こーちゃーん。
「……」
よしよしってこーちゃんは頭を撫でてくれる。 ちょっと笑いながらな。 こーちゃんは気づいてないかも知れへんけど、ちょっと口元上がってんねん。
可愛い!! そんで頭気持ちいー。 もっと撫でてこーちゃん!
「……」 「おお?」 「きゅ?」
俺の頭を撫でてたこーちゃんが花ちゃんを鷲掴んだ。 そのままひょいって持ち上げて花ちゃんはこーちゃんの肩へ。 これ、あれやん。 肩車!
「おお!たけぇぞまきお!!」 「すごいねぇ、花ちゃん!」 「……、」 「こーちゃん?」
花ちゃんを肩車してんの見てたらこーちゃんに手を繋がれました。
うん? はぐれたらあかんから? って、お社まで連れてってくれるん!?
「…(コクリ)」 「こーちゃん!!!」
嬉しい!! おおきに!! おおきにこーちゃん! 俺絶対にはぐれへんから!!
大丈夫!!ってこーちゃん見上げたら更にぎゅって手ぇ握られて笑われました。
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