「は!!」 「どうした、まきお?」
アルゴリズム行進を花ちゃんとやってたら、いつの間にか見知らぬところに辿り着きました!
あれ? ここどこ? さっきまでお社の境内ぐるぐる回ってただけやったのにいつの間に!!
アルゴリズム行進に気合入れすぎたやろうか… やって結構うまいこといったんやもん。 「そーろそーろ終わるかなー」を10回ぐらい繰り返したんがあかんかったかなぁ。 ほんまここどこ。
「花ちゃん、」 「きゅ?」 「ここどこか分かる?」 「う?」
きょろきょろ花ちゃんが森を見渡した。 花ちゃんのお社あったとこからそんなに離れて無いと思うんやけどやぁ。 俺やったらどっこを見渡してもおんなじ森にしか見えへんねん。
「きゅーん…」 「どお?」
鼻をひくひくしとる花ちゃんはしばらくしたらしゅーんとしてもうた。 ああ、花ちゃんそんな顔は似合わへんよ。 しょげやんとって、大丈夫やから。 政宗様とかこじゅさんとか、ほら赤い人もオレンジの人もきっと探してくれとるから! な!
「ほら、花ちゃんおいで。」 「まきお…」
耳と尻尾がへにょっとなった花ちゃんだっこして歩く。 後ろも前も森やから、ほんまあてずっぽうやけど。 どうにかこうにか抜けられへんかなーって歩いてみた。
…うん、まぁどうにもなれへんかったけど。
「むーん…」 「きゅ…」
よしよし花ちゃん大丈夫やでー。 俺って運が強いから絶対戻れるってー。 てくてく歩きながらたまに政宗様の名前呼んで。 もうちょっと歩いたらこじゅさん呼んで。 花ちゃんもな、小さい声で「ゆきむらー、さすけー」って呼んでるよ。
でもやっぱりどうにもなれへんかったけど。
「あ、」 「まきお?」 「花ちゃん、戻れるかもしれへんよ。」 「きゅ?」
俺いいこと思いついちゃった! てか思い出しただけやけど。
最近な、できたお友達がないるんよ。 それが花ちゃんとこのさすけさん?みたいな感じの人で、「困ったら呼んで」って言われとるん。 やからなぁ、ちょっと呼んでみようかと思って。
って事で。
「風魔のこーちゃぁーん!!!」
おるー!!?? って叫んでみました。 花ちゃんのふさ耳はちゃんと閉じてね。 ほら、花ちゃん耳ええから。
はい、もっかいー。
「ふーまのこーちゃー、」
トントン
「うん?」
呼ぼうと思ったんやけど誰かに肩トントンされてやぁ。 どなた? 振り返ったら何と!! 何と!!
「こーちゃん!!」
今日はカラスの羽じゃない服の小太郎さんがいました!! 早い! こーちゃん呼んで来るのが早い!!
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キネマ本編とは別としてこーちゃんを読んでくださると幸いです。 これを書いた時はまだ本編で小太郎さんが出てませんでしたので(汗) イメージが少し違うかと思われます。
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