01




「暇やなぁー花ちゃん。」
「なー。」


今日も今日とてお城から抜け出して、花ちゃんのお社でまったりお茶をすすっています。
真樹緒ですよ、こんにちはー。
ほら、お膝の花ちゃんもこんにちはー。


「こんちはー。」


よくできましたー、ってまたお茶すすってお社の境内を眺めながら縁側で日向ぼっこ。
あったかいねぇ。


「ねー。」


花ちゃんがお茶飲みながら尻尾をぺそぺそ振った。


柔らかい毛ぇですねー。
ああ、ほんま癒される。
何ていうん?
時間がまったり流れてるってゆうん?
たまーに風が吹いてきてやぁ、ものすごい幸せ時間です!


でもなぁ、かれこれ一時間ほどこの状態やねん俺ら。
お茶もすでに三ばい目なん実は。
ちょっと暇な訳ですよ。


今日は何や、花ちゃんとこの赤い人もオレンジの人も、うちの政宗様とこじゅさんもけぇへんし。
や、来たら来たで騒いでるんは俺と花ちゃん以外やねんけどな。


「んー…」
「まきお?」
「なぁなぁ、花ちゃん。」
「どうした。」


このまま日向ぼっこも魅力的やねんけどな。
ちょっと体動かしてみぃひん?
食べてばっかりやったら政宗様に「この大福どもが」って言われるで。
や、言われた事は無いんやけど。
餅みてぇだなってのは言われた事あるけど。


「きゅ?」


って事でー。
湯のみを縁側に置いて立ち上がる。
花ちゃんをこっち向きにだっこして。


さぁ、はい!


アルゴリズム行進―!!!
きゅっ!!


ちょっとびくってなった花ちゃんにへらりと笑って。
ごめんごめん。
びっくりさせてもうたなぁ。
花ちゃんの立ってもうた耳をぐりぐりしてしゃがむ。


「花ちゃん、アルゴリズム行進やろー。」
「あり、…あ?」
アルゴリズム、
あご…りずむ、


そうそう。
ちょっとちゃうけど可愛いからおっけー。
じゃぁちょっと一緒に練習してみましょー。


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