「暇やなぁー花ちゃん。」 「なー。」
今日も今日とてお城から抜け出して、花ちゃんのお社でまったりお茶をすすっています。 真樹緒ですよ、こんにちはー。 ほら、お膝の花ちゃんもこんにちはー。
「こんちはー。」
よくできましたー、ってまたお茶すすってお社の境内を眺めながら縁側で日向ぼっこ。 あったかいねぇ。
「ねー。」
花ちゃんがお茶飲みながら尻尾をぺそぺそ振った。
柔らかい毛ぇですねー。 ああ、ほんま癒される。 何ていうん? 時間がまったり流れてるってゆうん? たまーに風が吹いてきてやぁ、ものすごい幸せ時間です!
でもなぁ、かれこれ一時間ほどこの状態やねん俺ら。 お茶もすでに三ばい目なん実は。 ちょっと暇な訳ですよ。
今日は何や、花ちゃんとこの赤い人もオレンジの人も、うちの政宗様とこじゅさんもけぇへんし。 や、来たら来たで騒いでるんは俺と花ちゃん以外やねんけどな。
「んー…」 「まきお?」 「なぁなぁ、花ちゃん。」 「どうした。」
このまま日向ぼっこも魅力的やねんけどな。 ちょっと体動かしてみぃひん? 食べてばっかりやったら政宗様に「この大福どもが」って言われるで。 や、言われた事は無いんやけど。 餅みてぇだなってのは言われた事あるけど。
「きゅ?」
って事でー。 湯のみを縁側に置いて立ち上がる。 花ちゃんをこっち向きにだっこして。
さぁ、はい!
「アルゴリズム行進―!!!」 「きゅっ!!」
ちょっとびくってなった花ちゃんにへらりと笑って。 ごめんごめん。 びっくりさせてもうたなぁ。 花ちゃんの立ってもうた耳をぐりぐりしてしゃがむ。
「花ちゃん、アルゴリズム行進やろー。」 「あり、…あ?」 「アルゴリズム、」 「あご…りずむ、」
そうそう。 ちょっとちゃうけど可愛いからおっけー。 じゃぁちょっと一緒に練習してみましょー。
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