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「まーさーむーねーさーまー!!!」


大変!!
大変やで!!
今日すっごいもんが届きました!!
真樹緒ですよこんにちは!!


ちゃうねん。
今日はほんま大変なん。
何が大変かていうたらな、今日お手紙もろうて大事に大事に読んどった時やねんけど、なんと…!なんと…!!


まーさーむーねーさーまー!!


はよう!!
はよう来て政宗様!!


っどうした真樹緒!!
ぅわ、はっや!!


ほんまに早い。
大声で叫んですぐに政宗様が刀持って現れました。


あれ?
刀?
何で刀?
しかも六本?


「曲者か。」
「いやいやいやいや。」


ちゃうちゃう。
そんな物騒なもんやないよ。
しまってしまって。
その六本片付けてぇな。


「違うねん。」
「Ah?」
「これ見てぇや!!」


ほら見て!
めっさ見て!!
ちょう見て!!


「…ほぉ…お前の姿絵じゃねぇか。」
「せやねーん!!」
「…skillfullyだな。」
「やろー?」


今日はな、何と俺の絵が届いたんよ!!
お手紙と一緒に届いたん!
着物着てピースしてる絵!!
見た瞬間おぉぉぉぉ!ってなってな、これは政宗様呼んで見せびらかさなぁと思った訳です。


ふふー。
ええやろー。
俺だけ描いてもらっちゃったー!!


ここ重要やで!
俺だけ!!


「Ah――n?」
「俺のたからもーん!!」


おおきになー。
こんなええもんもろうて。
俺、こんなんもろうた事無かったから幸せやで。
ちゃんと大事に飾るからな!!


絵とおんなじ様に政宗様にピース。
やっぱりおんなじ様ににかっと笑って絵を顔のところに持ってきた。


「どお?」
「くく、cuteじゃねぇか。」
「へへー…」


政宗様にくしゃっと頭撫でられて俺はご機嫌です!
きゅーとやって!
何か照れるなぁ、ってもろうた絵にへらりと笑う。
今日の俺は何言われてもわろうてる自信あるで!
顔が緩んでしゃぁないねんもん。


「なぁ、なぁ、政宗様。」
「Ah?」
「これこじゅさんにも見せてきてええ?」


こじゅさんとーおシゲちゃんとー女中さんとーリーゼントの兄やんとー、とにかくみんなに!!
今日一日自慢して回るねーん。


「いいんじゃねぇか?」
「!!」


やった!
政宗様のお許し出ました!
あ、お医者のじっちゃんにも見せよう。


やぁ、ほんまに顔がにやけて止まらんやん。
ちょびっと熱くなった頬っぺたをさする。
ほんなら行ってくるなぁって政宗様の前通り過ぎようとしたらな。


「真樹緒。」
「うん?」


政宗様が通せんぼした。
おお…
腕の腕で通せんぼ。
やたら顔が近いねん。


「その絵師、城に呼べるか?」
「うーん…んん?どうやろう…」


言うてみやな分からんけど、お願いしてみよか?


うん?
政宗様も描いて欲しいん?
俺のん羨ましなった?


「今度は俺とお前の絵を描いてくれねぇかと思ってな。」

「俺と?」


俺と政宗様?
二人なん?


「あぁ、二人だ。」
「んー……」


何で?
似顔絵やったら一人だけやないん?
肖像画って事やろう?
俺、頼んだげるで?


「真樹緒と二人がいいんだよ。」
「……なに言うてるん、」


政宗様が笑った。


もー。
何や恥ずかしいやん。
そんな恥ずかしい事俺、ようたのまんよ!!
やって俺が言うんやで!


「えっとな、政宗様と一緒におる絵描いてくれへんー?」って言わなあかんねんで!
ちょう恥ずかしい!!


「お前の都合が良い時でいい。」
「無理やしー!!」


くくくって意地悪そうに笑う政宗様の前をダッシュ!
政宗様の腕の下を抜けてみました!


俺はこじゅさんとこに行くんやから!!
こじゅさんにこの絵自慢しに行くんやから!!


遠くで「お前が頼めねぇんなら俺が言ってもいいぜ」って聞こえたけど華麗にスルー!!
そんな恥ずかしい事言わんし、言わせません!!


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もう、ほんっとうに素敵なキネマ主を頂きまして、勢いだけで小話書いてしまいました…!
017様、本当にありがとうございます!
お返事はブログで改めましてさせていただきますが、取り急ぎこちらでもお礼と感謝を申し上げます…!!


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