03




「政宗様―?」


政宗様のマントを着たままお城の中を歩けば、皆に微笑ましい笑顔を投げかけられました!
真樹緒です。


女中さんとかな、「あらまぁ」なんて顔で頭撫でていくんやで!
リーゼントの兄やんらもな、「おっ、筆頭と揃いか?」とか!
政宗様のやし!


でもなぁ、これちょっと政宗様の匂いとかして落ち着くねん。
ふふー。
アロマ!
政宗様アロマ!
政宗様にずっとぎゅーってされてる感じ。
あったかいしなぁ。


「さー、政宗様探索再会―」


羽織を揺らして庭に出た。
中が駄目なら外側を探索なのです。
全部の襖開けてみたけどな、見つからんかったんよ。


「あ、鯉やー。」


庭に出てー。
池の鯉とちょっと遊んでー。


手を水につけたら指を食べる勢いで寄ってきた鯉!!


何、みんなご飯もろうて無いん?
こじゅさんに言うたろかー?
てか鯉って何食べるんやろう…


小学校とかにようさんおったけど、何か固形のドッグフードみたいなんあげてた気ぃする。
でもここにそんなもん無いやろー?


……
………


…小魚とか?


えーでも鯉やし。
お互い魚やけど、そこらへんはええの?
何か鯉には胃が無いって聞いたことがあったような無かったような気ぃするんやけど、それやったら何も食べれやんのちゃうん…


バチャバチャ
バチャバチャ



「いたいいたい。」


指、放してんかー。
鯉の事考えてたら鯉に指を銜えられてました。
いやぁ、ほんまに食べられそう。


ちょっと鯉が怖くなったところで、起立。
はよ政宗様さがさななぁ!


うん?
忘れてた訳ちゃうよ!
ほら、鯉に思いを馳せててん。
池を通り過ぎて暫く、目の前に見えてきた道場から誰かが出てきました。



「あれ?」


何かあの人見たことあるよ?
あれは。


「真樹緒!!」
「おシゲちゃん!!」



俺の癒し!
そんでたまにセクハラしてくるおシゲちゃんでした!!


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