02




「政宗様―」


とりあえずお城の中を探さななぁ。
と、思ってですね。
ひたすら襖をスパンスパンと開けてます。


や、ちゃんと中見て誰もおらんかったら閉めてるよ?
思いっきり襖開くんて中々楽しない?
ちょっと楽しみながら政宗様捜索なのですよ。


「政宗様―?」


出てきてぇな。
こじゅさん困ってるよ疲れてるよ。
さぼりはあかんよ。
すぱんすぱん襖開けて中を見たら、あれここ見た事ある。


このずば抜けて広い部屋、何回も遊びに来たことあるでー。
ここでなー、端っこから端っこまでごろごろ転がって遊んだねん。
広いから途中で力尽きてたら政宗様に「何してんだ」って突っつかれたんやけどな!


「疲れた。」
「…なら転がらなきゃいいだろ…」
「いやや、あの端っこまで行きたいん。」
「……、」


俺が指差した先を見て「はー」なんて政宗様が息を吐いて、それでなー。


「何が楽しいんだ…」
「おお、転がる!!」


俺が目指す部屋の端っこまで転がしてくれました!
政宗様優しい!!


そうそうそのお部屋です。
政宗様のお部屋。


「知らんまにきてもうたんかー…」


お邪魔しますーって部屋に入ってきょろきょろ。
逃げとるのに自分の部屋らにおらんわなーって、でも取り合えずきょろきょろ。
もしかしたら隠れてるかもしらんやろ?
政宗様―って呼びながら机の上を見たら書きかけの手紙?が乗ってた。
その隣には書類が山積みです。


「あれ…?」


それでな、ぐるっと部屋を見渡したら服をね見つけたのです。
あの政宗様の服。
鎧の上に着てる青い羽織?マントみたいなやつがバサッっと畳の上に放り出されてたん。


「脱ぎっぱなしやんー。」


こんな事しとったらこじゅさんに怒られるでー。
ちゃんとたたんどかな。
ばさって政宗様のマントを広げて見る。


おお。
やっぱりおっきい。


「……」


……
………


「……ちょっと着てみてもええかな。」


や、何となく。
何となくやねんけどな。
ちょっと今肌寒いねん…!!
今冬やねんここ…!


そんでよう考えたら今俺まだ寝巻きやねん…!
暖をとるものが欲しいんよ。


「……よし、」


着よう。
政宗様に怒られたらちゃんと謝るで!
大きい政宗様のマントを羽織ってくるっと回ってみる。
うーん、やっぱりロングスカート!!


「ちょっと後ろ引きずってまうなぁ…」


ひらひらします!


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