03




「で、ふらいぱんてのは何だ。」


うお。
政宗様が近い。
てか政宗様がひらがな読みや。
可愛い!!


「フライパンってあれやん。」


鉄の。
あれ、ステレンレスやっけ?
よう分からんけどうちのフライパンはてぃふぁーるやで。
新兄のお眼鏡にかなったベストオブフライパンですよ。


「火にかけたらな、食べ物焼けるねん。」
「Ah?」
「下から火で燃やすやろう?」


そんならフライパンの上に乗せたもんが焼けるんよ。
という事はホットケーキも焼けるんよ。
分かった?って首を傾げてみたら政宗様が眉間に皴を寄せて難しい顔をしとりました。
あれ伝わってない。


「…それでhot cakeが作れんのか?」
「うん。」


あ、なんか政宗様が考えとる。
無理?
ホットケーキ作られへん?
政宗様の腕の中でもぞもぞ。
そしたら暴れんな、って腕に力を入れられて。


「真樹緒。」
「なん?」
「粉って何の粉だ。」


へぇ?
たぶん小麦粉やと思うけど。


「wheat?」
「うー、うん?フラワー。」
「Humm…」


しばらく政宗様は目ぇつむとってな。
何もいわへんからぺとりって政宗様の胸に耳くっつけて。


あぁー何かうとうとしてきてもうた。
ぬくぬくあったかやし。
おねだりした後に寝たら政宗様怒るかなぁー。
うぅでも眠たいー。


「くぁ…」
「真樹緒。」
「ぅいー?」
「出来るかもしれねぇぞ。」
「!!」


ええまじで!
まじで政宗様!!
俺目ぇ覚めた!!
ばっちり覚めた!!


「ほんま?」
「材料が揃いそうだ。」
「わぁ…!」


政宗様が急に起き上がって急に立ち上がった。
おお…!!
びっくりするやん。


だっこされたまんまやったからな、足がふらふらして政宗様の首にしがみついてん。
でもな、そのまま政宗様が部屋から出てもうた。
あれ政宗様どこいくん。
そんで俺自分で歩けるんやけど!!


「hot cakeを作るんだろ。」
「今から!?」
「今食いてぇんじゃねぇのか?」
「食べたい!」


なら作ってやるって政宗様は笑って。
先ずは材料だな。
ってやっと俺を下ろしてくれました!
手ぇは繋いだまんまやけどな。


これはあれやねん。
迷子防止策ですよ。
手ぇ繋いどかんと俺がどっか行きそうで怖いねんて。
俺子供ちゃうのになー?
でも正直このお城で迷わん自身が無いからしゃぁないわな!
手ぇも繋ぐよ!


「なぁなぁ、政宗様。」
「Ah?」
「おおきに。」


へへへって笑いながら繋いだ手ぇをぶんぶん振ったらなあ。
政宗様に頭をうりうり小突かれました。
こちょばい!


「真樹緒、」
「んん?」
「作り方はお前が教えろよ。」
「まかせとけー!!」


やった!
ホットケーキ食べれるで!
おねだりってしてみるもんやなぁ。
ふふー幸せ!


ほんまにお手紙ありがとうなぁ。
政宗様と一緒にホットケーキがんばります!!


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -