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「ぬー?ここどこー?」
今日はなー、政宗様がお仕事で忙しくて、こじゅさんもお城をばたばた走り回ってて、こーちゃんもな、お忍びの任務があるねんて。
やから俺一人で鴨田さんと一緒にお城のお庭を散歩しててんけどやぁ。
お城でもお庭でも全く無い感じの所に迷い込みました。
真樹緒です。
こんにちはー。
「政宗様―?」
呼んでも返事は返ってけぇへん。
まぁな!
政宗様こじゅさんの見張りでお仕事やってたからおるはずないんやけど。
「ぬー…」
すごい瓦礫の山やねん。
よう見たらビルとかもあんねん。
でも窓とか割れてもうて、全然人とか住んでない感じ。
もしかして俺がおったとこにもどった?って思ったんやけどな、こんなすさんだ街に見覚えはありません…!
「なー、鴨田さんここどこやろう。」
「ぶも。」
分からんわなー。
でも焦ってない自分がすごいなー。
俺結構たくましくなったで!
「ブモー。」
「な!」
俺の頭でぶもぶも言うてる鴨田さんを見上げながら、歩き出してみた。
しっかり頭の中におるんやでーって歩き出してみた。
ほら、こじゅさんの時みたいに第一村人を発見せなあかんやん。
てゆうかおるんやろうか。
こんな廃墟に!
足元は瓦礫やし、暗いし、フェンスとかあるけど何かトゲトゲついてるし。
「…恐怖の大王でも舞い降りてきたんやろうか。」
人類は滅びてもうたんやろうか。
もう、俺のおった時みたいな平和やないねんやろうか。
ぬー。
ちょびっと寒いから着物の裾を持っててくてく。
誰かいませんかーっててくてく。
これだけ景色が変わらんのって森以来やなー。
そういえば森の熊さん元気やろうか。
あれから会ってないけど!
「あ、ここ曲がってみる?」
「ブモモ。」
はいはい、了解―。
曲がってみましょ!
ビルとビルの間のちっさい道をごそごそ進んでいったらな、何か声が聞こえた。
多分一人やないと思う。
瓦礫でよう見えやんけど角っこに人がおるような気ぃする!
「第一村人!!」
幸先よさげ!
鴨田さん見て!
あそこに人おるよきっと!
俺らどこに来てもうたか教えてもらお!!
「ブモッ!」
「いそげいそげ。」
走りにくい路地をとっとこ声のする方へ走る。
ガラスとか鉄のワイヤー?とか落ちてるのを避けて走る走る。
はいはい、ちょっとごめんなさいね!
真樹緒君が通りますよ。
やっと曲がり角へ来て、「すいませんー」って曲がってみたらやぁ。
「うおぉ!?」
ばびゅんと何かおっきいもんが飛んできました!
その後そのおっきいもんがどんがらがっしゃん、なんて典型的な音を立てて瓦礫に突っ込みました!
何事!
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