「たいへんださすけ!!」 「こらこら大丈夫、落ち着いて。」 「きゅ?」
さすけのくびをつかんだら「くるしいよ」ってわらわれた。 それからよーく見てってけむりをゆびさされて。
「かじじゃねぇのか…?」
はなをふんふん。 しっぽをふさふさ。 みみはぴーん。 ちゃんとみたら、それはけむりだけでぜんぜんこげくさくねぇ。
なんだ。 なにもやけてねぇぞ!
「あれはね、温泉だよ。」 「おんせん?」
なに? おんせん?
「体にとーってもいい、おっきなお風呂。」 「おふろ!?」
あれ、おふろなのか!? でかすぎるぞ! ゆきむらのとこのよりでけぇ!
「天然露天風呂なんて珍しー。」
そう言いながらさすけはぴゅぅっておおきくとんだ。 あなばだねってわらって。
「ねぇ、花ちゃん。」 「きゅ?」 「お風呂、皆で入ろうか。」 「!!」
旦那も、あの少年も、龍神様とお供のお兄さん、それから神様と駒さんだっけ? 皆さそって。
「はいる!みんなでおふろ!!」
じゃぁおさそいにいきましょーって。 さすけがゆきむらのいるしろに飛んで、おれはりゅうじん様のいるいずみにむかった。 けいじんとこはゆきむらがむかえにいってくれるからな! かみさまとこまさんは……
…… ………きゅ、 どうしたらいいんだ。
いつもかみさまたちからきてくれるから、どうやってさそっていいのかわかんねぇ。
「きゅぅぅ…」 「あの二人は大丈夫だよ。」 「さすけ?」 「放っといたら勝手に来ると思うけど。」
花ちゃんが心配なら龍の人に頼んでみたら? さすけがゆびを立てた。
そっか!! りゅうじんさまにたのめばいいんだな!! まかせろさすけ! おれがちゃんとみんなつれてくるからな!!
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