01



やぁ、心当たりが無い事は無いねん。


「ぬ?」


ちょっと俺の話聞いてくれる?
毎度おなじみの真樹緒君ですよー。
政宗様がまだお隣ですやすや寝てるからひっそりおはようございます!


「えー…?」


今、俺一大事やねん。
もうほんまどうしたらええか分からんの。


もー。
聞いてぇやー。


あんな、よう確かめへんかった俺も悪かったんやと思うねん。
これ昨日の事やねんどなー。
俺、昨日こーちゃんとお茶したん。
こじゅさんに豆大福もらってやぁ。


豆大福ってあれやん?
あっついお茶と一緒に食べたいやん?
やから女中さんに熱いほうじ茶お願いした後お部屋でこーちゃんを呼んだんやけどな、こーちゃんちょっとお仕事してたん!


髪の毛やら服やらに葉っぱいっぱい付けて、何やら薬の調合してたらしいですよ。
お忍びさんが持ってやなあかん薬やねんて。
俺はそれが珍しくって隣でずっと見ててんよ。
豆大福をもちもち食べながらな!


あんこが甘すぎず美味!
ちゃんとこーちゃんの分はおいてあるからな!


「あ、こーちゃんこれ怪我のお薬?」
「(こくこく)」


このおっきい葉っぱはお医者のじっちゃんとこで見たことあるでー。
すりつぶすんやんな。
すり鉢みたいなんでごりごりごりって。
俺もよくじっちゃんの隣でお手伝いするん。
こーちゃんに俺もやろうか?って聞いてんけど、そのまま豆大福食べててって頭撫でられたのでお言葉に甘えてるのですよ。


「こっちの細い葉っぱもお薬?」
「…、」


聞いたらこーちゃんの口がぱくぱく動く。


「リュ、ウ、ノ、ヒゲ?」
「(こくん)」


へー!
面白い名前!
滋養によろしいらしいですよ。
リュウノヒゲ!


そんなリュウノヒゲをいじりながらこーちゃんがいろんな葉っぱを粉にしたり練ったりしてるのを見てたらな、こーちゃんの後ろに紙の上に積まれた飴みたいなんが見えたん。


黄色っぽくてなー、丸いねんで。
一口サイズでちょこんて紙の上に乗ってるねん。
やっぱり飴やろうか。


ぬーん。
はちみつレモンかパイナップル味やったら嬉しいな!!


……
………


…そんなまさかー。
「?」
「やぁ、何もないんー。」


そうそうまさか。
こーちゃん薬作ってるのに飴とかあるわけないやんー。
なー。


こっち見たこーちゃんにへら、って笑って豆大福をもちもち。
気にせんとってーってもちもち。
でもその間もあのはちみつレモン(仮)が気になってしかたがありません。


ぬーん…


やってやぁ。
あれ、もし飴ちゃんやったらどうする!
パイナップルの味したらどうする!
大穴で黄金糖やったらどうする!


「むむむ…」


ちらっとこーちゃんの方見たらこーちゃんはまだまだ薬草をゴリゴリしてるとこで、俺があの飴に思いを馳せてるなんて多分ちっとも気づいてません。


これは。
これは一粒ぐらい取っても分からんのちゃう?
ぱくっといっても大丈夫ちゃう?


…よし。


うん大丈夫。
多分大丈夫。
やって一個だけやもん。
一個だけ。


そろっと手ぇ伸ばして飴ちゃんをひょい。
こーちゃんがこっちを振り返る前に口にぱくん。


そう。
食べてん、俺。
あの飴。


……


味はパイナップルでもはちみつレモンでも黄金糖でも無くて。
全くの無味無臭でせちがらかったのは内緒です。
真樹緒です。
再び政宗様の隣からおはようございます。
政宗様がもぞもぞ動くからちょっと気が気ではありません。


「うーん…」


やってやで。
さっきも言うたけど一大事なん。
心当たりがあるっていうたら、その昨日の飴みたいなやつだけなん。


「…何か更にほそなった気ぃする…」


あんな。
びっくりせんとってや。


俺な。


おっぱいはぽにょぽにょ…



朝起きたら女の子になってた。



下についてるはずのもんがついてる様子無くて、昨日までつるつるぺったんやった俺の胸に何やらぽにょっとしたおっぱいが二つもりあがってるん。


やー。
驚いた驚いた。
驚きすぎて声も出ぇへんかった。


「ぬー…おっぱい取れやん…」



人体のしんぴ…!!!


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とま様にリクエスト頂きました。
企画のご参加ありがとうございます!
御礼は後書きにて改めまして!


今回はキネマ主が女の子になっちゃった!です(笑)
これからずっとおっぱいのターンですすみません…!
何度もキネマ主がおっぱい言うかと思います。
ぬーん。

次回は政宗様が起きまする。
そしてキネマ主のおっぱいを触りたおします多分(笑)

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