へびのお話

どこかで見た話のオマージュなんですけれども蛇の話。
爬虫類苦手な方すみません。
そんな大層な内容でもないんですけれども私結構爬虫類って好きで。
キネマ主にも何か爬虫類懐かせたいな、ってまた欲張り心が出て来たわけですよ。

へび。

何かね、お城の皆さんが原因不明の病気になるんですよ。
次々に寝込んでついには政宗様まで。
何でかキネマ主だけ無事なんですけれども、そこはほらイレギュラーな存在だからはじかれたとかでどうかひとつ。

政宗様がなぞの高熱で寝込んでしまって。
右目を失った時のあれを誰もが思い浮かべて。
政宗様自身にもどうしようもなくて、キネマ主はもしかしたら移る病気かもしれないから会わせてもらえなくてへっこんで、お城中が曇天模様だったのですがある日。
キネマ主が夢を見たのです。

ゆめ。

でっかい蛇がお城の石垣のところに挟まって苦しんでいる夢。
蛇はもう息も絶え絶えで、力がなくて、弱っています。
あれやあどうしたんやろう、ってキネマ主が手を伸ばすところで目が覚めて。
へんな夢、ってその時はキネマ主気にしないんですがますます政宗様の容体は悪くなるし、あれ以来蛇の夢を毎日見るし。
これは何かあるなって思って小太郎さんに相談です。

伊達の皆は総倒れなので。
元気なのは小太郎さんと鴨田さんと虎次郎しかいないのです。


夢に見た石垣は多分お城の裏っかわでね。
ちょっと近くに灯篭みたいなんがあったきがする。
苔がとっても綺麗な所。
でも少し日陰な所。

大丈夫ですおおよその場所を言ってみると小太郎さんが目星をつけてくれるから。

そんなこんなで目当ての石垣をみつけます。
少し石垣が崩れたところ。
お城ではなくてお庭にある祠の様なところの石垣でした。
祠の下に入って、湿った土の匂いがする内側できょろきょろしてみると。


「ぬん!おった!へび!」

こーちゃんこーちゃん!
鴨田さん!
虎次郎!
へびおったよ!
ほんまにおったよ!

何かねえ、石垣と木の柱の間にうまいぐあにはさまってるー。
うんともすんともいかんかんじではさまってるー。


「っしゃー!」
「あ、でも元気。」


思ってたよりげんき。
よかったー。


「がる?」
「ぶも?」
「ぬん、鴨田さんは食べられてしまうかも知れやんからこーちゃんの頭にのっておこうねー。」

ほら蛇って肉食だからー。
こんなにおっきい蛇やったら鴨田さんなんて一飲みやからー。

「ももも。」
「いいこ!」

やあでもこの子どないしようー。
こんなにがっちり挟まってたら石を砕くか柱を折るかせんとどうにもならん感じよねー。
そしたら祠壊れてしまうよねー。
ぬーん。


蛇はわたし的には少年アシベに出て来たボアちゃんなボアぐらいのサイズがいいんですが、日本にそんなサイズはいないんですよね。
でもキネマ主の首に巻いたりしたいのでそれなりの大きさは欲しいんですよね。
わたしばさらだから多分大きい蛇もいると思うんですよね。

という事でサイズはキネマ主の首にはちょっと大きいけどそれなりにスマートで長くて目がつぶらな大蛇でお願いします。
色は真っ黒がクールですか。
タカチホヘビっぽいやつ。

いえ、この蛇もれなく神様のお使い的な蛇にしたいんですけれども。
ほら奥州の皆を病気にさせるぐらいの土地神様なんですよ。
奥州の守り神とかでなく、多分お城が建っているところの土地神さま。


で、その蛇を救出です。
そこらへんは小太郎さんが頑張ってくれると思う。
クナイとか使ってうまいこと柱と岩をどううにかしてくれると思う。
少しずつ削ったりして。
最後は手が一番小さいという理由でキネマ主がそっと蛇を隙間から出してあげたらいいんじゃないでしょうか。
あの子田舎育ちだから蛇触れる大丈夫。


「ぬーん、救出!」


よーがんばったねえ。
へびがんばったねえ。
よしよし怖くないんよー。
明るい所にいこうねー。


「しゃあしゃあしゃあしゃあ。」
「ぬ?なに?」

どうしたん。
そんなまきついてきて。
へび大きいからまるでマフラーなんやけど。

「っしゃー」
「頭きにいったん?」

あごのせてる?
ぬ?
蛇にあごあったっけ?


この蛇が保護されてまもなく、政宗様始め皆の高熱などは治まります。
あの蛇が原因やったんかなあ、なんて思わなくも無いけれど皆元気になったのでモウマンタイ!
暫くたっておシゲちゃん達にこのお話をしたら祠を綺麗にしてお神酒もお供え物もちゃんとしてくれるようになります。
キネマ主も毎日朝と夕方お参りしてね。
そしてあの蛇と再会してね。


「しゅるしゅるしゅる」
「あー、こないだのへびー。」


もう元気なったん?
ぬん?
あれ?
またおっきくなった?
あ、鴨田さんは食べたらあかんよ。


何だかんだ仲良くなってお城まで連れてきちゃって皆にびっくりされたらいいかと思います。


「ちょっと真樹緒!何連れて来たの!危ないから離れな!」
「毒持ちじゃあねぇだろうな!真樹緒!さっさと来い!」
「Ha!竜の棲みかに蛇たぁおもしれェ!」

政宗様は多分ちょっと気に行ってるとおもう。

蛇は蛇で、何やねんこいつらまた病気にさせたろうかとか思ってるけどキネマ主の顔を立ててそんな事はしないよ。
関西弁なのは何となくです。
多分よそから移ってきた神様なんですよ何百年も前に。


「やあやあ、この子祠におった子なん。」


多分ねえ、あの祠の神様やとおもうー。
大事にしたってー。
何も悪い事せえへんしええ子なんよー。


とかなんとかで色々皆を懐柔して仲良くしたらいいんじゃないですかね長いですねすみませ…!

04/16


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