[おへんじ]おシゲちゃんと近江のお母さん


「明智光秀と話す事なんかひとつも無いよ。」
「おや手厳しい。」
「ぬん!おシゲちゃん明智の光秀さんは近江のお母さんなんやで!」


ほら。
俺とってもお世話になったん。
四国で近江でザビー教でとってもお世話になったん。
そんな怖い顔しやんで。
明智の光秀さんもお母さんやから。
とっても優しい近江のお母さんやから!


「真樹緒の腹をばっさり斬ってくれたって聞いたけど俺。」
「ぬーん…!」


やー、それはその。
ほんまやけど。
お腹斬られたけど。
それは俺が悪かったってゆうか。
勝手に政宗様らを見に行ったからってゆうか。
ちゃんと傷も塞がったしって思うし。


「ふふ…塞がりましたが綺麗に痕が残りましたねえ。」
「ちょっとそれどういう事。」
「ぬ?」


おシゲちゃん?
あれ?
ぬん?
どうしたん?
やあちょっと怖いよ。
さっきよりも怖いよ。

笑ってるけど笑ってへんよその手に持ってる縄みたいなん何先っちょに刃みたいなんついてるけど…!


「真樹緒、これからちょっと俺近江のお母さんとお話あるから動くんじゃないよ。」


うちの子の腹を裂いたばかりか痕残してるって?
何それ馬鹿言ってんじゃないよ。
ふざけてんじゃないよそこになおりな。


「おや、奥州の母上はこれしきの事で動揺されるのですか。」


中々血気盛んな方だ。
真樹緒の腹にはそれはそれは美しく痕が残っていますよ。
私が残したものです。
あの傷は私だけのもの。
甘美だと思いませんか。


「は!やっと本性出したね。」


流石死神だ言う事が違う。
俺はお前が真樹緒のお母さんだなんて認めない。


「ふふふ。」


あの傷は私の戒めと愛。
あなたに認めて頂かなくて結構。
受けて立ちましょう。



……
………



「ぬーん!」


まって!
おシゲちゃんも明智の光秀さんもちょっとまってー!
どこいくん。
俺をほってどこいくん!
明智の光秀さんも鎌しまってー!


「安心して真樹緒。」


ちょっと明智の光秀さんと真樹緒がどうやったら椎茸を食べるかについてお話するだけだから。


「ええ、その通りです。」


あなたの好き嫌いは私も気になっていたんです。
奥州の母上との大事なお話ですので下がっていなさい。


「うそやしー!」


絶対うそやし!
そんなお話ちがうしー!
じゃあなんで二人とも武器もってんの!
もうー!
二人ともこっちもどってきてやあー!




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