[おへんじ]家族とお嫁さん


「あ、俺真樹緒の兄上と妹君に挨拶しときたいな。」
「ぬ?」


お兄とひまちゃん?
おシゲちゃんはお兄とひまちゃんに会いたいん?


「だってほら、大事な真樹緒をお預かりしてる訳だしさ。」


いくら真樹緒はうちの子だっていっても、本当のご家族はきっと心配しただろう?
だから一言ご挨拶しときたいね俺は。


「やあやあほんなら俺の家に遊びにくる?」


お城よりはせまいけど、お部屋はあるからお泊まりもできるよ!


「あら、いいの。」
「ぬんぬんもちろん、おいでませー。」


おシゲちゃんが泊まりに来てくれるんとっても楽しみ!
きっとお兄がごちそうはりきるよ。
俺のご自慢のかわいい妹ひまちゃんも紹介したいしー。
あ、安田さんってゆってね、仲良しでお世話になってる人がおるんやけどその安田さんにも会って貰いたいん。


「おい成実、抜け駆けはよくねぇぜ。」


一人だけ美味しい思いするんじゃねぇよ。


「真樹緒の兄と妹に挨拶しなきゃならねぇのは俺だろうが。」




「……え、何梵その所得顔。」




何言ってんの。
こういうのはお母さんのお仕事だよ引っ込んどきなさいよ。
梵が出て行ったら話こじれちゃうでしょ。
第一印象って大事なんだから。


「Ahー?」


てめぇが何言ってやがる。
真樹緒の兄と妹に、真樹緒のpartnerが俺だっつー事をしっかり伝えるべきだろう。
何せ将来の義兄様達だからな。

話を聞く所によると妹のひまわりは問題ねぇ。
真樹緒の妹は俺の妹だcuteに違いないからな。
二人纏めて可愛がってやる。

気になるのは兄の方だ。
顔も見た事ねぇのに腸が疼きやがるぜ。
一筋縄でいく相手じゃねぇと見た。
気ィ締めてかからねぇとな。
俺と真樹緒のhurdleになるならその時は迷わずたたッ斬る。




……
………




「挨拶に行くんだって言ってんだろ喧嘩売りに行くんじゃないんだよ却下…!」
「あァん!?」
「ふざけんじゃないよ梵!」


真樹緒の兄上に失礼があったら俺許さないよ!
奥州のお母さんの面目丸潰れだよ馬鹿…!


ちょっとお父さん!
お父さんからも言ってやって!
長男が何かとんでもない事考えてるんだけど!


「…政宗様、相手は真樹緒の身内、まずは交遊を深める所から始めるべきかと。」
「Ah?先手必勝だろうが。」
「殿、真樹緒殿の兄上から先手を取っても交遊は深まらないんですよ。」


殿はお可愛らしいですなあ。


しかし先手は次回になさいませ殿。
初対面での奇襲はいただけません。
我らが殿にはやはり真っ向勝負をしていただかねば。
今回は堪えてまずは握手にございます。




「………チ、しかたねぇな。」




……
………



「うまいこと収まったけど何か全然うまい事無い…!」


遅かれ早かれ真樹緒の兄上に勝負吹っ掛ける気でしょう止めてよね。
もう鬼庭殿は昔から梵に甘いんだから。
真樹緒の家族に失礼があったら俺許さないからね…!



「ぬーん…お泊まりするのに何だかおおごと…!」
「(?)」
「あ、こーちゃんも俺の家にお泊まりするからね。」
「(お と ま り)」
「うい。」


屋根裏無いからもれなく俺のお部屋で一緒に寝るけど、最近もうたくさん一緒に寝てるし大丈夫よね!


「(……)」
「こーちゃん。」
「(こくり)」
「ぬん!」




前次
戻る
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -