[おへんじ]キネマ主と政宗様


「政宗様ーーー!!」
「真樹緒!?」
「ぬーん!」


はいはいはいはい真樹緒です!
お久しぶりねー。
元気やった?
あんまり離れ離れになりすぎて俺の事忘れてへん?
ちょっと俺ね、ほんまやったら今四国におじゃましてるんやけどね。
政宗様がとってもお疲れって聞いてやってきた訳なのです。


ぬん。
どうやってやってきたかって?
ぬんぬんそれはちょっと企業秘密っていうか、大人のじじょうってゆうか。
あんまりつっこまんといてくれると嬉しいわ!


「…本物か、」
「ぬん!」


あのね!
今日の俺はね、政宗様へのごほうびやねんで。
政宗様がとっても頑張ってるからって俺がやってきたん。


「そうか…本物か…」
「政宗様?」
「体は無事か。」
「ぬ?」
「怪我を、しただろう。」
「ああ!」


明智の光秀さんにお腹ばっさりやられたもんねえ。
やあやあでも大丈夫。
もう全然大丈夫。
初めはお腹びっくりするぐらい痛かったんやけど今は全然痛くないんよ?


「へいき。」
「そうか。」


ほっと息をはいて政宗様が笑う。
それからゆっくりおれを抱き上げてくれた。
首元に顔をうずめてる政宗様のお顔は見えやんかったけど、何だか泣いてるみたいに見えて俺は目の前にある政宗様の頭を撫でた。
さらさらな政宗様の髪の毛をすくってなでなで。
可愛らしいつむじをなでなで。
政宗様、おつかれさまってなでなで。
疲れてない?ってなでなで。


「…どれだけ心配したと思ってる。」
「ごめんなさい、」
「暫く城から出さねぇぞ。」
「ごめんなさい。」
「真樹緒。」
「…ごめんなさい。」


おれをぎゅってしてくれてる政宗様の腕が強くなった。
苦しいぐらいの力でだきしめられてもう一回ごめんなさいって政宗様の頭に抱きついた。


ごめんね政宗様。
たくさんたくさんごめんなさい。
俺、いっぱい心配かけたね。
でもね、でもね。


「もうちょっと、まっててね。」


もうちょっと俺、やりたい事があってね。
やからね、あとちょっと政宗様をお待たせしてまうんやけどね。
それが終わったらちゃんと帰るから。
政宗様のとこへ帰るから。
ただいまって、ちゃんと言うから。


「…まっててね、」
「早く帰って来い。」


俺は気が短ェんだ。


「うい。」


やっと顔を上げてくれた政宗様が笑う。
俺も笑い返してまたぎゅうをした。
おでことおでこを合わせて鼻をすりすり。
それからちいちゃくちゅうをする。
大好きやでってちゅうをする。


ごめんね政宗様。
もうちょっと。
もうちょっと心配かけるかもしれやんのやけど、許してね。
やりたいこと終わったらすぐに会いにいくから。


「あんまり遅ェと迎えに行くぜ?」
「こじゅさんとかおシゲちゃんに怒られるよ。」
「構うものか。」
「もー。」


ほらほら。
そんなん出来やんの知ってるんやから俺。
政宗様お仕事いっぱいあるんやって知ってるんやから。
やから今日は俺そんな政宗様がゆっくり休めるようにって来たんやで。
せっかく会えたんやからもっといちゃいちゃしよう?


「あァ、そうだなsweet。」
「まずはいっぱいちゅうしてね。」
「ああ。」
「それからぎゅってしてね。」
「All right」
「たくさんお話しようね。」
「Of course」
「俺の事好きっていっぱいゆうてほしいん。」
「お前の望む様に、」
「俺も政宗様の事すきっていっぱいゆうからね!」


政宗様の首に手を伸ばしてちからいっぱいぎゅうをした。
苦しいって言われるかなって思ったけど政宗様はそんな事ゆわんくって俺の背中を優しく撫でてくれる。
おっきい手はあったかくって俺の体の力をいっしゅんでうばってしまって。
ほっぺたとかお鼻とかお口とかにされるちゅうが気持ちよくって俺の目もとろん。


「まさむね様、」
「あん?」
「まさむね様、」
「…、どうした。」
「まさむねさま。」
「俺はここにいるぜ、真樹緒。」
「ん…」


いっぱいいっぱいお待たせしてごめんね。
大好きやからね。
もうちょっと待っててね。
何回も何回もくりかえす。

そうやって耳元でひそひそ呟いたらちっちゃく笑った様な声が聞こえた。
政宗様が俺の頭を撫でてくれて。
しばらくしたらちゅって首がこそばゆくなる。
いままでのちゅうよりもちょっときつめ。
ちくってしたけど俺はもっとくっついて。
もう一回すきってゆって。



「Love you my everything」



政宗様がとってもりゅーちょーな英語で何か言うたんやけど聞き取れやんぐらいちっちゃかったから俺はちょっと気になったけどそのままくっついて目を閉じた。
やって、やって、ちゅうが気持ちよくって。
政宗様の匂いとかが俺の力をうばっていったん。



目が覚めた時は政宗様もおらんくって、奥州のお城でもなくて、アニキのお屋敷やってんけど。
首に政宗様がちゅうしたあとがちゃんと残ってたから、あれは絶対夢やないん。

ぬん。
待っててね政宗様。
俺ちゃんと政宗様のとこにかえるから!




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