[おへんじ]政宗様とキネマ主で


「そーら、真樹緒来い。」
「わーい!!」


今日はな、朝からとっても寒かったん。
朝起きたら今年の冬初めての白い息が出たんやで。
お布団の中やったのにはーってやったら出たん。


ぬー。
もう冬間近やねー。
すぐそこまでやってきてるよねー。
寒い―。


俺は寒くって寒くって、一緒に寝てた政宗様にくっついて。
こじゅさんが呼びに来るまでずーっと一緒に布団にくるまってたん。
政宗様も俺も起きてたんやけど、寒いからお外に出たくないねーって笑いながら包まってたん。


やって包まってたらぬくいやん?
お布団から出たくなくなるやん?
でもその後やってきたこじゅさんにお布団ひっぺがされてもうたんやけどな!
ぬーん!


こじゅさんったら俺と政宗様が巻きついてたお布団をごろん、ってころがしたんやで。
俺と政宗様ごと。
思いっきりぺいっ!って。
「いい加減に起きねぇかオメーら!!」って。


何回呼んでもお返事だけしてごろごろしてた俺と政宗様が悪いんやけどー。
ぬー、力持ちよねー。


のそのそ起き上った俺と政宗様は、寒くなって来たから今日の夜のために火鉢の用意したん。
炭とね、灰とね、火鉢。
火を入れた瞬間にお部屋がぽかぽかするん火鉢凄いよね!


「ぬー…あったかー。」
「真樹緒、足挟め。」


腕は俺の背にな。
もっと温まるぞ。


「ういうい。」


夜、火鉢に火をつけてお部屋がほんわりあったかくなった。


やけどするからあんまり近づくなよって言われて俺は火鉢のそばに座った政宗様のお膝にのっしり座ってうとうと。
うとうとして頭ぐらぐら。
ほんならそれを見て笑った政宗様がお布団に連れて行ってくれたん。
もう寝るか、って。
いつもよりもちょっと早めに二人でお布団入ったねんよ。


お布団に入ってこう政宗様の足と足の間に俺の足入れて―。
腕を政宗様の背中に回して―。


ぬーん。
ちょうぬくいー。
幸せー。
ぬーん。


「政宗様ぬくいねー。」
「お前が子供体温なんだろう?」
「やぁ、政宗様がぬくいねんてー。」


政宗様とくっついたとこがぬくぬく。
ちょっとでも離れやんようにもっとぎゅう。
政宗様も腕を俺の背中にまわしてくれてるん。
すごく近くで政宗様の心臓の音がとくとく聞こえて俺はまたうとうと。


「ぬん…」
「眠いか?」
「ういー…」
「よしよし、寝ろ。」


「……うで、」
「Ah?」
「うで、離さんとってな…」


あと、あしも。
朝までくっついててね。
政宗様。
俺、あさ、さむいんいややで。


「OK、OK、」


離しゃしねぇよ。
だからゆっくり休め。


「んん、」
「Good night sweet 」
「おやすみ…」


おやすみ、おやすみ。
政宗様またあした。


「すう…」


政宗様はね、いっつも俺より後にねてるん。
俺が眠るまで頭撫でてくれてるん。
でも俺しってるんやで。
俺が寝る時にな、政宗様いっつもちゅうしてくれてるって。


おでこと口にちゅってして耳にもちゅってして、真樹緒って俺の名前よんでくれるん。
俺は嬉しくってありがとうって言おうと思うんやけどもう眠たくって眠たくって口も動んくって、俺は政宗様にちゅうされながらすうーって眠ってしまうん。


それはいっつもちょっと残念やなーって思う。
でもね、あのね。
ここだけのお話やけどね。



「ふあ、」



朝、たまに俺の方が先に起きる時があったらね。


「………おはよう、政宗さま。」


俺をぎゅうってしたまま寝てる政宗様におはようってちゅうしてるんやで。
見えるお耳とか、首とかつむじとかにちゅうってしてるんやで。


ぬふー。
寝てる政宗様めさくさ可愛いん。
言うたら俺より先に起きてしまうかもしれへんからこれは内緒やで!


「ぬう、ほんなら二度寝ー。」


政宗様がまだ起きへんから。
俺もね、二度寝。
まだまだお布団と政宗様はあったかいん。
お外は薄暗いしもうちょっと寝ても怒られへんと思うん。


ではでは。


「おやすみなさいー。」


ぬーん。
おやすみなさいー。
今度は多分こじゅさんが起こしに来てくれると思うから、その時にまた会おうねー。


ぬんぬん。
政宗様にぎゅって抱きついて。
おやすみ!




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