[おへんじ]キネマ主と政宗様


「おのの愛などつゆも知らぬsweetを、」
「…ぬ?」
「捕まへては囁く」
「………ぬ?」
「Love me do 」
「………政宗様?」


「くく…」
「政宗様?ぬん?今のなに?」


やぁ、やぁ、政宗様な、さっきからちょっとおかしいねんで。
俺をお膝に乗せてね、俺の髪の毛とかほっぺたとかさわってばっかり。

たまに政宗様のおでこが首にすりすりってすり寄ってきて。
俺はそんな政宗様のお膝で鬼さんがくれたご本を読んでたりしたんやけど、やっぱり政宗様がちょっとおかしいから気になるやん?
首もくすぐったいし。

どうしたん?って見上げたら今みたいな事言われたん。
でも、俺よう分からんくって。
耳元でちっちゃい声で言われてやぁ、首傾げても政宗様は笑ってるだけなんやで。

何や、すごい嬉しそうに笑ってるだけなん。
政宗様?ってお名前呼ぶのに「sweet」って俺のおでこにちゅうばっかりで。


俺は目えぱちぱち。
くすぐったいからちょっともぞもぞ。


「歌を少しな。」
「うた?」


今のん歌なん?


「和歌を知らねぇか?」


お前への愛を深く深く、そして俺のegoも少し。
可愛いお前が愛しすぎて欲深くなっちまった俺の歌だ。


「ぬん…えと、…おのの?」
「おのの愛など、」
「など、」
「つゆも知らぬお前を。」
「…俺を、」
「捕まえては囁く、」
「ささやく、」


「Love me do 」
「ぬん…」


sweet、真樹緒。
俺がお前に囁く愛は絶対だ。
今までも、これからも決して変わりはしない。
けれどお前からもと欲張ってしまう。
お前の気持ちは分かっているはずなのに。


「ぬぅ、政宗様…」
「どうした。」
「あの、えっと…やぁ、」
「うん?」
「ぬん…その…あのね、」
「どうした。」
「俺ね、」



……あ、あいとかそういうんは、ちょっとまだ難しくってね。
難しいしはずかしくってね。
照れてしまうしちょっと口でも、なんか、うんっと、何てゆうたらええんかどきどきするんやけどやぁ。



「俺、…政宗様の事、大好きやで?」


多分政宗様に負けてへんと思うで?
政宗様に負けへんぐらい俺政宗様の事大好きやって思ってるよ?
俺ほらいっつも言うてるやんか。
政宗様の事好きって!



ぬん…
そ、それやったらあかんやろうか。
政宗様のお歌とっても嬉しい。
俺の事好きやで、っていうお歌なんやろう?
やからお返事したいなって思うん。
でも俺お歌とか作った事ないし…

おへんじ。
ぬん…これで伝わった?


「真樹緒、」


俺にお歌は難しくってよう作らんけど、これから俺勉強するよ。
政宗様が作ってくれたお歌にお歌でお返事できるように頑張る。
やから今日はこれで許してね。


「すき、」
「!!」


政宗様のおでこにちゅう。
お鼻にもちゅう。
…お歌を詠んでくれたお口にもちゅう。
ありがとうねとだいすきをいっぱい込めて。


ちらって見た政宗様はびっくりして目をこれでもかって見開いてたんやで。
それが俺は嬉しくって政宗様の袖をひっぱったん。
やって政宗様のびっくりしてる顔可愛い!!


ぬふふ、でもね政宗様。
あのね政宗様。
びっくりしてるんは嬉しいんやけど。
俺のゆうた事にほっぺた赤くしてくれてるんはすごく嬉しいんやけど。


なぁ、なぁ、政宗様。
俺、すきってゆうたよ。
やからね、


「すきってゆうて、」
「!!」
「政宗様も、すきってゆうて。」
「っ、真樹緒てめぇ!」


何時の間にそんな強請り方覚えやがった。
俺は教えた覚えねぇぞ覚悟しろよこの野郎が!


I love you my sweet!
You are everything to me !!


「きゃー!、政宗様ちゅうこしょばい!」




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