しあわせ! 広がる青空 誇らしげに咲く花達 安らぎを与えてくれる、良い香りの紅茶 そして、すぐ隣には大好きな人 ――ああ、なんて幸せ! ユーフェミアはほんわり微笑んだ。 そして、隣のスザクにふと問う。 「ねえ、スザクの幸せってなんですか?」 「ん?」 茶菓子を口一杯に入れて食べていたスザクは、両頬を大きく膨らませてユーフェミアを見た。 彼のその様子に、ユーフェミアはたまらず苦笑する。 スザクは口に紅茶を含むと、ゴクリと茶菓子ごと飲み込んだ。 「どうしたの、突然。どうして?」 翡翠の真ん丸の瞳をいっぱいに広げて、スザクはユーフェミアを見た。 「わたし、スザクといれて幸せなんです! スザクにも幸せになってほしいんです」 自分ばかりが、彼から色々もらっている。 ユーフェミアはいつもそう思っていた。 だから、たまには彼にちゃんと返したい。 「…ユフィは、僕といると幸せなの?」 「はい、とっても!」 ユーフェミアはにっこりとスザクに微笑む。 スザクは、きょとんとした表情で口を開いた。 「奇遇ですね」 「はい?」 「僕もユフィといると幸せなんだよ」 満面の笑みでスザクははっきりと、ユーフェミアに言った。 ▲|▽ |