僕がきみを、思う気持ち
必死に涙をこらえながら笑おうとするきみの強さと弱さを、たまらなく愛しいと思った。
「…キラ」
「…うん?」
「…、…父を死なせてしまったのは、わたくしです」
「っなに言ってるんだよ!?そんなこと…っ」
急に力いっぱいに胸を押され、彼女の背中に回していた腕が解ける。
頬に涙の跡を残しながら、それでも彼女はもう泣いていなかった。
「わたくしはエターナルの指揮官として、もっと強くなります。父の意思を受け継いでいくためにも」
胸に触れる手が震えている。
本当はまだ泣きたいんだろう、
まだどうしようもないくらい哀しいんだろう。
なのに、強く在ろうとするその儚さが胸を締め付ける。
「最後に甘えさせてくださって、ありがとう」
そう言って微笑んだ彼女はなによりも美しいと思った。
(その強さも弱さも儚さも美しさも、僕が守りたい)