学パロ



 


「キラ、好きな人はいるんですか?」


放課後の教室に、僕とラクス。

ラクスは僕の前に座り、両手で顔を支える。


「おっしゃってみてくださいな。
わたくし何でもお手伝いしますわ!」


にっこりと天使の微笑み。
僕の心はグラリと揺れた。


「キラには本っ当に感謝してますの。だからお礼をさせてくださいませんか?」




1週間ほど前、ラクスはずっと大好きだった野球部の先輩に失恋した。
ラクスを振るなんて、目が腐ってんじゃないかと思う。

僕はたまたま彼女が振られた場に出会し、振られて傷心の彼女を必死に慰めた。
…泣きたかったのは、僕もだったけど。


「…あー…いや、いいよ…」


僕の好きな人は目の前にいる。
はっきり言って、全く脈なしだ。


「そんなことおっしゃらないで!わたくしに出来ることなら何でもしますからっ」

「……はあー。…ラクス」

「はいっ」

「僕の好きな人は君なんですけど。」

「…へ」

「何でもしてくれるって言ったけど、何をしてくれるの?」

「………ぇ、…あ」


さて。
真っ赤に顔を染め上げた彼女。


発せられる言葉は吉か、凶か―……?




 


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