抜けないなら結婚
「きっつ!」
「ちょっ、無理矢理入れないでよ!」
「大丈夫だって。」
「私が大丈夫じゃないって!痛っ」
「ご、ごめん!」
「も、もう優しく入れてよ。抜けなくなったらどうするの!」
「抜けなくなったら俺が責任をとるよ。」
「えっ?!そ、それってプロポーズ?」
「うん。」
「何やってるんだ、こいつら。」
「リア充爆ぜろ!」
※指輪はめてるだけ。
****
手を取りながら指輪を構える。
左手の薬指にゆっくり嵌めていった。
「きっつ!」
「ちょっ、無理矢理入れないでよ!」
途中で止まってしまい無理矢理押し込むと彼女に怒られた。
嵌められているわけではないから現状がよくわからない。
「大丈夫だって。」
「私が大丈夫じゃないって!痛っ」
無理矢理押してしまったため彼女が痛がってしまった。
「ご、ごめん!」
「も、もう優しく入れてよ。抜けなくなったらどうするの!」
涙目でそういう彼女はどこか期待しているようにも見えた。
まぁ、そんなこと言ったらまた怒られてしまうのだろうけど。
「抜けなくなったら俺が責任をとるよ。」
「えっ?!そ、それってプロポーズ?」
頬を染め、驚いてはいるもののやはり嬉しそうだった。
俺は彼女が好きだ。
抜けなくても抜けても結婚したい相手なんだ。
「うん。」
ストレートに結婚しよう。なんて、彼女にはまだ言ってやらない。
「何やってるんだ、こいつら。」
「リア充爆ぜろ!」
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