青色と桃色。ずいぶん目立つ組み合わせだなあ。ていうか目立ってる。
 勧誘合戦が終わって、しばらくは体験入部期間。さて、これから何人辞めるのかなあ。

 翔くんから順に諏佐さん、他3年生、2年生の順に自己紹介をしていく。

「で、そこのちんちくりんがマネージャーや。ああ見えて2年生やからな。コキ使ってくれてええで」
「ちょっと!?」

 まさかこっちに振られるとは思わなかったよ!ひっどい紹介だね!?ああ見えてって何、どう見ても2年生ですぅ〜。

「藍白さよ、どう見ても2年生です。わたしにできることならいくらでも言ってください」

 ちょっときつい感じに言ってしまったのは、翔くんが全面的に悪い。

 1年生の自己紹介を聞きながら、名前とポジションをざっとメモする。これならじゅうぶん、かな!

「青峰大輝、ポジションはPFだ」

 ふあ、とあくびをしながら、青くんはだるそうに自己紹介をした。こんなに近くで見るの初めてだー!
 練習にはあんまり参加しないっていうのは残念だけど。でもあのプレイがこんな近くで見れるってのはいいことだよね。

「んじゃ帰る」
「ちょっと青峰くん!?」
「は、オイ待てコラ!!」

 あ、これ結構やばそう。若ってこういうの絶対嫌がると思ってた。

「若、だめだよ。次はかわいい期待の新人マネージャー様の自己紹介なんだから」
「あぁ!?だからって」
「はー…青くんも聞いてね!明日は1年生と2年生合同で試合しまーっす!」

 面倒なことは勝負で決めればいい。勝てば官軍、負けたひとは勝者に従うしかないんだよ。
 どっちにしたって合同試合はやる予定だったし!好都合?

「若と青くんは別チームね。青くんはそれで、練習なんか必要ないって証明すればいい」
「わはは!そりゃええわ。ちゅーわけで青峰、若松に逃げた思われたくないんやったら明日は顔だしい」
「めんどくせー…。わーったよ」

 軽く舌打ちをして、青くんは体育館からでていった。翔くんがああ言ったんだし、きっときてくれる。
 これでこなかったら逃げと同じだもんね。自動的に負け。プライドがあるのなら、選択肢はひとつしかないよね!

「納得いかねー…」
「若が勝てばいいんだよ!ふぁいと!」

 じーっと若がこっちを見て舌打ちをした。な、なんで!?怒られるようなことしたっけ。うーん…??まあいいや。

「じゃ、気を取り直してマネージャーちゃん、自己紹介よろしく!」
「えっ、…はい。桃井さつきです。帝光バスケ部のマネージャーをしてました。よろしくお願いします」

 ……うん、やっぱりかわいい。ていうか胸…。思わず自分のほうに視線をうつして泣きたくなった。胸ありすぎだよ。絶対邪魔だよ、あれ。

「桃井見たあとにさよ見ると、なんやかわいそうになってくるわ」
「だーかーら!そういうの普通に言わないでよ!セクハラ!!」
「そらすまんなあ、許してや」
「許さない!」

 笑いながら謝っても説得力のかけらもないんだからね!ばか翔くん!いい加減手がでそう。ばしっと。

「あの、青峰くんがすみません」
「ん?大丈夫だよ!明日が楽しみだね!」

 あれ?桃ちゃん、浮かない顔してるなあ。なんで桃ちゃんがそんな顔するんだろ?だってこれは青くんと若の問題じゃん?
 そういえばくるときから一緒だったし、どういう関係なんだろ。仲いいのかな?


波乱と勝利を招く青 / 140514

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