□■ パン屋の君に恋をした/サッチ



駅前のきらびやかなパン屋でも、店の外装がおしゃれなパン屋でもない。

普通のどこにでもありそうなパン屋さん。

ひっそりとせまい路地裏を進んだところにある民家のようなパン屋にいるちょっと変わったお兄さんに私は恋をした。


「こんにちわー」

「おう、いらっしゃい○○ちゃん」


カウンターに肘を付いて気だるそうに挨拶をするのは店主のサッチさん。

そのあまりのやる気のなさに思わず苦笑すると、サッチさんは背筋を伸ばしコック帽を被り直した。


「今日は何をご注文で?」



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夢主は高校生設定。
店の外装がちょっと古びているからお客さんがあまり来ない。
来るのは年配の人ばかりで、サッチが誰にも狙われないと安心した夢主ガッツポーズ。
帰りが遅くなった時にお店に行けば、余ったパンを使った料理をご馳走してくれる。
恋愛相談にも乗ってくれる優しいお兄さん!と自分で夢主にアピールしながらも、夢主の好みのタイプや好きなものをリサーチしている。
お互いが好き同士なのに全く気づかない。


2012.11.23




2012/11/23 (22:52)