2013/12/24 01:44


 今回、これまで片鱗をばらまいてきた佐野の気持ちの全容というか、核となるところを鮮明に書いたつもりです。
 ああいう気持ち(関係を壊したくない)って、多かれ少なかれ割と誰しもが経験したことがあるんじゃないかなあと個人的には思っています。佐野の場合、今回は単に周りがそうなるように導いただけで、最悪そのまま恋にならない結末もあったかもしれない。

 で、その導き手というかカウンセラー役なんですが、当初は和田の予定でした。
 和田が『私の名はタミフル』で示したところの“革命”ってたぶんああいうことで、そのために今までいろいろとやってくれていたわけなんですけど、佐野のぐるぐるを書いていく中で「あ、これ和田とか智恵ちゃんじゃぜったい無理だ」という結論に至ってしまって。
 二人が相手だと、佐野はぜったいに反発するんです。しかも強烈に。そうなると、たぶん智恵ちゃんはすっと引き下がるだろうし、和田は『息詰まる〜』みたいに佐野をさらに頑なにさせてしまうしか出来ないんですよね。
 じゃあもうどうすんだよどうにもならねえよ!と我ながら頭を抱えていたときに、ふっと思い浮かんだのが仲居ちゃんでした。佐野の天敵だし、佐野と先生の事情とかもなんにも知らないけど、そういう彼女だからこそ佐野も耳を傾けるんじゃないかと思ってとりあえず書いてみたら、どうにかなってひと安心。
 なんか保健室の先生らしい部分を書けた気がします。悩み事聞くよ的なね。

 ちなみに、仲居ちゃんも先生に好意を持っているわけですが、そもそも二人の仲を知らないから佐野の背中を押したところでよもやどうにかなるだなんて思っていないと思います。ある種無責任に励ましてたというか。
 ただ、悩んでいる生徒がいたら力になりたいと思ってしまうのは彼女の美点だし、恋バナなんて聞いてる側の対応は大概無責任なもんですからね。


 さて、先生と生徒シリーズもようやく終わりが見えてきました。
 残り数話、よろしくお付き合いくださると幸いです。








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