※※第309話:Make Love(&Desire).187
「あっ…――――――――…っっ!」
両脚もぎゅっと彼に絡めて、ナナは絶頂を得た。
大きく軋んだソファから、とろりとした蜜が筋を引いて流れ落ちる。
「……っ!」
ほぼ同時に薔も射精をして、彼女の子宮目掛けて勢いよく放った。
尚も物欲しそうに彼を締めつけるナナは恍惚の表情で、愛おしい感覚に支配されている。
何度でも中に出されていると、受精できてしまいそうな錯覚に陥ることがある。
ヴァンパイアの自分は知るはずのない快感を、彼なら何れ与えてくれそうで。
「はあっ…んっ、あっ…あっ、は…っ、」
息を乱すナナは彼に抱きつき、早くも溢れだす白濁が惜しくて嵌めたまま膣をうねらせた。
うねると余計に溢れだしてくるため、ソコはとろっとろに熱くなっている。
「一度じゃ全然収まんねぇな……」
まだまだちっとも足りない薔はいったん抜いて、バックから彼女を責めようとした。
「あっ…あんっ、あ…っ、」
ズルリと抜かれてしまったナナは名残惜しげに、彼のを凝視する。
おまけに視線を移動させて服のうえから胸元も凝視させてもらった彼女は、無性に――舐めたくなってしまった。
となるとバックは体勢的に難しいので、彼の服を掴み正常位を死守することにした。
「しょ…っ、薔…っ!」
「ん?どうした?」
強引にでもバックに持っていこうとした薔は甘えた声を出されて、いちおう待ってあげた。
こうしているあいだにも溢れだして、ナナの秘部はとんでもなくいやらしい具合になっている。
「あ…のっ、先に…っ、……ちくび舐めさせてくらさ…っ!」
やがて彼女は率直に求めてしまった。
先に、というのは無論、ご奉仕としてアレを舐めるより先に、の意味です。
わざわざ言ってしまいました。
「……別にいいぞ?」
すると意外にもすんなり、許可は下りた。
これぞおねだりが可愛らしかった賜物。
「んえ…っ?」
あたまがぼーっとしているせいで聞き間違えたのかと一瞬思ったナナの目の前、躰を起こした薔はトップスを脱ぎ捨てた。
ここぞとばかりに凝視した彼女は脚を掴まれ、後ろ向きにされることなく再度当てがわれる。
「エロい顔してねぶってるとこ、俺によく見せろよ?」
短く優しいキスを落としてから、薔はスムーズに深く挿入した。
「ああんっっ!」
気持ちいい場所をわざと強く擦られたナナは絶頂を得て、彼のなめらかな肌にくちびるを押し当てた。
咬みたい衝動は沸き上がってこなくても、舐めたい衝動は狂おしく沸き上がった。
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