※※第346話:Make Love(&Perv).210








 キュッと臀部に力を入れると、膣は狭まりますます溢れ出した。

 「や…っんっ、」
 中に留まっていて欲しいナナは名残惜しげに膣をひくつかせる。
 ひくつかせるとより一層、溢れてきてしまうのに。



 「……どうした?」
 彼女がさっきからずっとびくびくしていたからか、薔は目を覚ました。
 甘い声が耳もとで浸透して、ナナの乳首はたちまち膨れる。

 そのとき、いきなり、

 カリッ――――――…!

 首もとを甘噛みされた。


 「んあ…っ!?」
 痛くはなかったのだけど驚き、ナナは声を上げる。
 「ちょっとだけ赤くなった……」
 今度はその場所にキスをして、薔はくすくすと笑った。

 微かな赤みでも、彼が彼女を中から支配している証拠だ。
 白い肌を見ていると無性に咬みつきたくなるのは、ヴァンパイアのナナではなく人間の薔だった。
 彼のほうが圧倒的に、咬むことに長けている。
 香牙などなくても人間は虜になってしまうのだから、警戒心を初めから身につける必要がない。
 それを取っ払う必要ももちろんない。

 けれど薔が捕食したがっているのはヴァンパイアのナナ、ただ一人だった。



 プツッ…クニクニッ…

 後ろから両手で、乳首をこねくり回される。
 ただでさえ硬いところをお構いなしに弄られた。

 「あっあ…っ、あん…っあっ、」
 ナナはシーツを掴んで喘ぐ。
 乳首を弄りながら乳房を揉まれ、胸は堪らなくじんじんした。

 朝からこんなことをしていて、大丈夫なのだろうか。
 部活もあるのに、平常を保って参加できるのだろうか。
 と、気にしていられる余裕などすでにない。


 「まだ言ってなかったな……おはよう?ナナ……」
 ふと、乳頭にゆびを当てて薔は優しく吹き掛けた。
 「お…っ、おはよっ……ございま…っ、っんん…っ、」
 イキそうになり、ナナは朝の挨拶もままならない。

 艶かしく太股を愛撫していった彼は、脚を前に曲げさせた。
 くらくらするナナの膣がくぱりと拡がる。
 その間も首筋を、吐息がなぞっていた。



 ズッッ――――――…!

 そして、いきなり挿入された。
 蕩けていたおかげで、スムーズにいった。

 「あっうっっ!」
 躰をしならせて、ナナは絶頂を得る。
 昨夜あれだけイったにも拘わらず、まだまだオーガズムを求めて止まない。

 「溢れてきてるやつ、泡立ててやろうか?」
 ものすごく卑猥な音を聞かせて、薔は最奥を突き上げた。
 脚を伝うゆびが肌に食い込み、ナナにはどこまでが自分の肌なのかもはや区別がつかなくなりそうだった。

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