※※第346話:Make Love(&Perv).210








 こちら同じく、日曜日の朝です。

 「ん……」
 ナナはゆっくりと目を覚ました。
 昨夜は意識を飛ばすようにして眠りに就き、全裸で眠っていた躰はまだ淫らな火照りを帯びていた。

 彼女を優しく抱いて眠っている薔も寝間着を着ておらず、ふたりの肌はあたたかく寄り添っていた。



 トロォッ――――…

 何度も中出しをされた膣からは残っている体液が溢れ出す。
 顔に掛けられたのはシャワーで洗い流されたけれど、その後もいっぱい、激しく抱かれてしまった。

 「ん……っあっ、」
 ふるえたナナは朝から艶いた声を上げる。
 乳房が揺れて、いやらしい気持ちがとたんに沸き上がった。

 ヴァンパイアなのに、これだけ中に残されていたらほんとうに彼の子を孕んでしまいそうだった。
 ナナはそれを切望しているので、いくらでもお好きなように中出しはして欲しい。

 でもいざ妊娠できる躰になったら彼はしっかり避妊すると思うけど。




 くすぐったくて幸せで恥ずかしいナナは、抱かれている肌をじんじんさせる。
 すると膣は狭くなり、蕩けた体液がさらに溢れ出してくる。
 これじゃ朝からベッドをぐしょぐしょにしてしまいそうで、止めたいのに、自分ではどうすることもできない。

 おまけに腰が甘く砕けているナナは自由に身動きすら取れなかった。

 ひくっ…ひくんっ……

 躰はふるえて、彼を起こしてしまわないか気掛かりになる。


 「ん――――――…」
 彼女が動くせいか、甘ったるい声を漏らした薔はますます強く抱き寄せてきた。
 (ダメ…っ、ですってぇ…っ、)
 訴えたくても訴えられない言葉を呑み込み、ナナは感じる。

 抱き寄せられると肌の上をゆびさきがそっと滑るのも、気持ちがよくて朝から淫れてしまいそうだった。


 「あ…っあ、あ……」
 びくびくとふるえながら、ナナは抑えきれず上擦った声を零す。
 アソコはもうとろっとろになって、尚も濡れてゆく。

 昨夜、深くまで何度でも嵌められた彼の感覚が鮮やかによみがえり、疼いて仕方ないナナは子宮までエロティックな熱に熟れていた。
 生き生きとした彼を貪った子宮はもう、あの愉悦から離れることができない。


 自分でも、想像もしてみなかった淫乱な躰に彼女は気づかされてしまった。
 淫乱とは言っても、好きなのはただの快楽ではなく薔が与えてくれる快楽だ。
 彼ならいつか自分の根本的な体質を覆してくれるのではないかと、ナナは本気で思うことがあった。

 与えられている最中は、特に、本能でそう思い描いた。

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