※※第346話:Make Love(&Perv).210
これは朝からなかなか辛い現象だった。
最近、お勉強のために観ていたAVではぜんぜん反応しなかったのに、こんな状況で疼いてしまうとは。
綾瀬はAVで抜けなかったこともあり予想以上に溜まってはいたようだ。
痛いくらいで、我慢は耐え難かった。
(萌ぴょん眠ってるし……いいよね?)
と、誰に向かって問いかけているのかはよくわからないが、ゆっくり溜め息をついた綾瀬はおもむろにパジャマのうえから自身をさすった。
いつの間にこんなに硬くなっていたのかが驚きで、寝起きの元気さに加えて好きな女の子の寝顔を目の前にしている興奮も確実に混ざっている。
早くコレを彼女とどうにかしたいので、やはり次は正しいコンドームの着け方についてお勉強をしようとうっすらと思いつつ、綾瀬は手を動かした。
クシュッ…クシュッ――…
「……っう…っ、」
躰が自然とふるえる。
まさかここまで気持ちがいいとは思ってもみなかった、萌はただ静かに眠っているため、罪悪感が張り付いているのも行為を気持ちよくさせる。
「や…っ、やばいっ……これ…っ、」
相手は眠っているのだから黙ってしていたほうがいいような状況で、綾瀬は夢中になっていった。
寝ている彼女に玩具を仕込んで悪戯を仕掛ける彼氏もいれば、寝ている彼女の目の前でオナニーをする彼もいるわけです。
みんな、それぞれです。
ヌグッ――――…
「ぅ…んん…っ、」
直に触れてみるとかなり先走っていることがわかった、自分の脈動を感じながら綾瀬は手で扱く。
ヌルヌルになっていて、なめらかで速い動きを作り出すことができた。
熱くなる一方なのは一箇所ばかりではなく、心持ちや頬や唇もすごく熱い。
「ん――――――…萌ぴょんっ……」
我を忘れて快感を得る綾瀬はかがみ、萌のほっぺたにキスをしてしまった。
互いがほんの僅かに弾むような軽いキスで、それでも求める気持ちは高まるばかりだった。
濃密なキスというものをした経験がないから、どうやればいいのかがわからないだけだった。
できればくちびるを塞いで、舌を入れて激しく絡めてしまいたい。
でも、そのやり方も心得ていないし、萌は眠っているので起こしてしまったら申し訳がない。
まだ朝の4時で、朝食の準備すらできていないのだから。
綾瀬は朝食の準備の手順について考えたいのだけど考えることもできず、一心不乱で自身を慰めた。
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