※※第345話:Make Love(&Sex aid).49







 膣を刺激され、どんどん気持ちよくなる。
 彼が止めない限り、淫れるしかない。

 「せっかく膝枕してやってんのにな……腰が揺れてるぞ?」
 落ち着けない彼女をたしなめるように、薔は言葉を落とした。
 「あ…っ、ごめっ…なさ…っ、」
 ナナは腰の動きをどうにかしたくても、どうにもできない。
 膝枕に身を預けているのは確かなのに、腰はガタガタと跳ねてしまう。

 「俺のせいなのにちゃんと謝るなよ……」
 素直さを弄って愉しんだ彼は、彼女の片手を掴んだ。
 ドキッとしたナナは顔の近くのボトムスに手を当てさせられ、恍惚の溜め息を漏らす。

 「触ってていいぞ?」
 薔は優しく言い聞かせた、さっきからずっと彼女はソコが気になってはいた。
 ご褒美を与えるみたいな言い方をして、やらせていることは狡猾だった。
 「あ…っ、ああ…っ、」
 ナナは顔を横向きにもたせて、大事そうに撫でる。
 こんなことをさせてもらえるとは夢にも思ってなかったから、手つきは大胆になれた。

 「あ…っン、ん…っ、薔ぅ…っ、」
 大胆さに任せて、ボトムス越しにキスもしてみる。

 「ナナ、キスをしていいとは言われてねぇだろ?」
 くいっとあたまを引き剥がし、薔は諭した。
 「ダメ…っ、ですかぁ…っ?」
 ナナは泣きそうになって、手で一所懸命にさする。

 「まだ駄目だ、今は触るだけ……」
 「あっううう…っ、そんっなあ…っ、」
 触ることしか許されていないようで、じれったくなった。
 こんなに近くにあるから、キスをしたり舐めたり、いっぱいしたいのに。


 ヴヴヴヴヴヴヴッッ――…!

 焦れていると、バイブの振動を強められた。

 「ああっ…っ!?」
 感じたナナは腰が砕けて、彼の脚に遠慮なくあたまをもたせる。
 「や…っ、イく…っ、あっっ、イっちゃう…っ、」
 腰をいやらしくソファにすり寄せ、甘えた声で訴えた。
 「イけよ、駄目とは言わねぇから、」
 イくのは許されているようで、薔は彼女の太股をゆっくりと愛撫した。
 ナナは無意識のうちに、彼のボトムスをむぎゅっと掴んでいる。

 「あっ…あっっ!」
 腰を大きく跳ねさせ、ナナは達した。
 玩具が中から、ビチャリと水音を聞かせてくる。

 愛撫は少しだけスカートを捲れさせ、恥ずかしくさせた。
 見えそうで見えないところがまた、羞恥を高める。



 「おまえと違って、俺は悪戯するから気をつけろよ?」
 ゆびの背を艶かしく頬に滑らせて、薔はくすくすと笑っていた。
 彼のゆびの動きは大胆なくせして繊細で、頬の内側まで堪らなくぞくぞくさせた。

 「無防備に可愛い寝顔見せんのは……」

 しかも彼は知り尽くしている、ナナにとって、気をつけることは同時に求めることでもあるのだと。

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