※※第345話:Make Love(&Sex aid).49







 「えええええ!?何ですかこれは――――――っ!」

 あーっ、ぁーっ……(※膝枕の衝撃のエコー)

 驚愕したナナだが、彼の美しすぎる顔に思い切り頭をぶつけてしまうのでいくら恥ずかしくても起き上がれなかった。


 「何って、膝枕だろ?」
 「そうですけど!そうなんですけど、何と言いますか……近い!」
 薔はさらりと答えたものの、ナナは真っ赤っかになった。
 近いと言っているのは彼と自分が、ではなく、彼のアレと自分の顔が、という意味だった。

 膝枕が卑猥になっちゃうから止めてあげて。


 「おい、あんまもぞもぞすんな、くすぐってえよ。」
 「ぎゃあーっ!すみませんっ、近いのでついっ……!」
 純粋に距離のことだと思っている薔のほうが遥かに健全?という珍しいシチュエーションですが、ナナは慌てふためいていた。
 彼がくすぐったかったのは彼女の頭の動きを示しているのだが、まさか擦ってしまったのかとひたすらドキドキしまくる。

 このまま舐めて差し上げることもできそうなのにできない距離にいて、いきなりのもどかしさも感じていた。




 どこかもじもじしつつ、言いたいことは言えなくて、恥じらっているナナを薔はずっと見下ろしていた。
 見下ろしながらあたまを撫でていた彼はふっと、不敵に微笑んだ。
 何の距離を示しているのか、今、気づいたのだろうか。



 ……ヴヴヴヴヴッ――――…

 「んっあっ!?」
 突然、ナナはヴァギナに振動を与えられ、面食らうどころか感じるしかなかった。
 別のことを考えていたから違和感を感じなかったのか、いきなり現れたようにしか思えなかったのだが、彼女はうたた寝の最中に玩具を仕込まれていた。

 「寝てる間に悪戯しといてやった……」
 エロティックなリモコンを見せつけて、薔はあたまをよしよしする。
 「さ…っ、さすがは…っ、王子ちゃんさまっ……」
 「何だよそれ、」
 ビクビクとふるえるナナは感心をしている場合でもないのに感心をして、彼は面白そうに笑った。
 きちんと用意をした上で、起こさないように、気づかれないように、こんなことができるのはすごいですとナナは惚れ惚れした。



 でも、アソコに振動を与えられながら膝枕をされているのは、無性に淫猥な行為だった。
 さっそくびしょびしょになってしまいさらに気づいたことは、パンツはとっくに脱がされていたということだった。

 ある程度濡れていたから、ずっぽりと入れることができたのだろう。
 ナナは夢見心地でも現実的に、何かを期待していた、きっと。

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