※※第340話:Make Love(&Sex aid).47








 ノートの続きを気にしていられることは、もうできなくなった。
 お仕置きという名の快楽に支配される躰は、快楽に溺れてゆくばかり。


 「あ…っ、あんっ…っあっ、」
 ベッドの上で拘束されたナナはバイブを咥え込まされ、初期の段階から何度も潮吹きをしてしまっていた。
 Gスポットをびりびりされてくすぐったくて気持ちよくて、潮吹きをしていても、イキそうになるとバイブの振動は止められてしまう。
 びちょびちょになった玩具を膣はくんくんと引っ張っていたが、狭まりすぎて抜けないように薔が時折無理矢理中に捩じ込んだ。
 そうされるとナナは甘ったるい悲鳴を上げて、自由を奪われた躰を反らし剥き出しの乳房を揺らした。

 服は最初に脱がされ、一糸纏わぬ姿になり拘束具のベルトの赤が白い肌に映えている。




 「お仕置きでこういう事されて悦ぶくせに……ノートの中では随分と俺に酷い事させてるよな?」
 悪戯っぽく笑った薔は彼女を見下ろし、玩具の振動を止めた。
 そこまで言うのならノートの内容が気になるところではあるが、彼がわりとひたすら凌辱を受けている内容ということで。

 「あ…っあ、ごめっ…なさああ…っんっ、」
 またしても寸止めを食らってしまったナナはびちゃりと潮吹きをして、シーツにつまさきを這わせた。
 湿って波打つシーツは妖しい艶めきを帯びる。


 「謝るくらいなら止めさせろよ……」
 薔はかがむと彼女の耳もとに吐息を吹き掛けて、玩具を緩やかに抜き差しした。
 「は…っあっあっあ…っ、」
 ぞくぞくして堪らないナナは、今後もこけしちゃんのノートを求めてしまうのだろうけど、今は言うことを聞くしかないと感じている。
 こけしちゃんのノートについては、いくら禁止令が出てもいっこうに禁止にならない強力さがある。

 「なあ、ナナ……」
 ゆびさきで耳たぶを弾くと、薔はゆっくりと舌を這わせた。
 「あんっあっ…ああっっ、」
 耳が快くて痺れるナナは、バイブの振動を一番弱くして再開される。

 ヴヴヴヴヴッ――――…

 その、振動音を、柔和な舌づかいが勝っていた。
 本能で彼の音を捉えているから、他の音を気にかけていなかったからかもしれない。

 緩やかに、大胆に耳を舐め回す淫音は、聴覚を掴んで離さなかった。
 「っっ…あああ…っ、」
 背筋が痺れたナナはイけてしまいそうになり、乳房を揉みしだいた薔はぴたりと玩具の振動を止めてそっとくちびるを放した。

 零れ落ちる吐息が、ますますくちびるを妖艶に魅せている。

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