※※第337話:Make Love(&Sex aid).46
ベッドのうえでは、甘い香りがしていた。
「はあ…っ、あ…あっあんっ、」
自由になれないなりに身を捩るナナはネクタイで両手を縛り上げられ、ローションをヌルヌルに塗りたくられたヴァギナにバイブを咥え込まされていた。
甘い香りを漂わせているものの一つが、ローションだった。
バイブは抜けないよう縛って固定されており、動かして欲しいのに動かしてもらえないまま焦らされている。
はだけたブラウスは汗で湿ったブラジャーを覗かせている。
「いい眺めだな?」
くすくすと笑う薔はスマホで彼女の嬌態を撮影していた。
撮影されているという羞恥でもなじり、気持ちよくさせるためだった。
「あ…っ、やああ…っ、イキた…いっ、」
涙ぐむナナは膣がキュウキュウして、玩具を締めつける。
イけそうでイけないのが苦しくて、あまりにも焦れったくて、本来なら冀ってはいけないことを冀ってしまう。
「安心しろ、おまえならそのうちイける……」
なだめるような言い方なのに、薔はじわじわと刺激をしていた。
彼女の本能まで容赦なく揺さぶり、淫乱な本性を暴き出す。
「あっは…っあっ、あん…っ、」
声にもドキドキしたナナは腰をくねらせたが、その範囲はごく限られていた。
逃げられない檻と化したベッドが軋む。
いやらしくて恥ずかしい姿は、カメラに収められている。
すると、肌を突き刺すような、彼の視線まで感じることができた。
肌を突き刺した視線は体内を愛撫し、支配する、薔はナナの躰の支配者となる。
ヌグッ…グチュッグチュッ――…
動いていないはずのバイブは収縮によりちょっとだけ動き、アソコをびしょびしょにさせている愛液の音を聞かせた。
「あっ…あああん…っ、」
焦れていても快感は迫り来て、乳首を硬くさせながらナナは喘ぎ、躰を反らす。
手首で引っ張るネクタイがそっと、肌に食い込む。
「おい、引きちぎんなよ?」
不意に、スマホをナイトテーブルのうえに置いた薔は彼女の腕を強くベッドへ押さえつけた。
ナナにはわかってしまう、彼はネクタイを気に掛けたのではなく痣を気に掛けたのだと。
その証拠に、押さえつけた後の手首を優しくゆびが撫でた。
薔はナナの視線へと視線を落とし、逸らさずにいる。
器用なやり方で彼は、肌が鬱血していないか確かめていた。
例え自分のネクタイであっても、白い肌に痕を残すことは許されなかった。
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