※※第335話:Make Love(&Inversion).203
努めて慎重に、そろそろと、薔をソファに寝かせる。
うっとりしすぎて涎が垂れそうなナナは彼を見下ろす体勢となり、夢の国へいざなわれかけてから慌てて我に返った。
ここで気絶してしまったら、元も子もない。
ごくりと息を呑み、極上の光景を見下ろしてみる。
(えっと……ネクタイは着けたままで、お願いします……)
声に出さずお願いをしてぺこりと頭を下げると、ナナはおもむろに彼のシャツのボタンを外した。
興奮でふるえている手を、自分なりになだめすかして起こさないよう心がけている。
「……ん……」
ふと、くすぐったかったのか薔が微かな声を漏らした。
びくっとしたナナはいったん動きを止めて、彼の様子を窺う。
やはり寝てはいるようなので、ボタン外しを再開する。
一見したところのナナを男性キャラに置き換えたらすんなりと、こけしちゃんのノートでいけてしまうプレイとなっております。
ネクタイは少し緩めてあったため、全部ボタンを外すまでもなく何とも色っぽい具合に胸元がはだけてくれた。
ナナは念願の乳首を目指し、彼の肌に恐る恐るゆびを這わせる。
くちびるを奪いながら、とかができるほどの余裕は生憎彼女のなかにはない。
ようやく乳首を探り当てて、ゆびで優しくさすると、薔はほんの少しだけ躰をふるわせた。
(エッチすぎるんですけど……!)
この隙にシャツやネクタイのメーカーを調べる余裕も、ナナにはないのでひたすら乳首を弄んでいる。
ゆびで触れていると、興奮の坩堝へ導かれた。
「…――――――ん…っ……」
薔はまた色っぽく声を漏らし、なめらかな肌をシャツが滑った。
ゆびはぎこちなく滑っていたが、だんだん、胸が露になる。
ネクタイが留まったままなのが、色気に彩りを添えている。
(すごい……きれい……)
惚れ惚れと乳首を見つめたナナは衝動を抑えられず、吸いついてしまった。
起った突起にわりと遠慮なく、むさぼりつく。
「……っ……あ……」
吸いつかれて感じた薔は声を零れさし、ソファにきゅっとゆびを立てた。
「ん…っ、んんう…っ、」
ちゅぷちゅぷと乳首を吸い、ナナは堪能している。
くちびるや舌に伝わる感触も最高で、強く吸いつきながら舐め回したりもした。
彼がわざと魅せて我慢できなくさせたのだから、これくらいは許していただきたいと思っているものの果たして許されるかどうか。
ジュッ…チュプッ…
執心して乳首を口で弄くり、もうかたほうはゆびで撫で回してゆく。
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