※※第333話:Make Love(&Sex aid).45
「……っ!」
やがて薔も、彼女の中に射精をした。
猛々しい迸りを子宮目掛けて注ぎ入れた。
「んっ…はっ、あん…っ、」
搾り取るナナは放されたくちびるからうっとりと息を吐き、膣を狭めた。
何度出されても、何度でも欲しくなる中毒性をその原液は孕んでいる。
「あ…っあっ、薔ぅ…っ、」
「ん?」
縋るみたいにしてしがみついたナナは、本能が求めるままに甘えた声を振り絞った。
「キス…っ、止めなっ…れ…っ、」
濡れたくちびるはもっと、キスを与えられ貪りたがっている。
「…――――そんなに欲しいなら、舌でも咬みちぎってやろうか?」
くすっと笑った薔はくちびるにくちびるを寄せると、囁きかけた。
「あっあ…っあっ、い…っ、いい…っ!舌っ…あげます…っ!」
必死の同意を見せて、ナナは嬉し泣きをしている。
ちょうど、噛みちぎられたいと思っていたところだ、彼女の血で赤く染まる血まみれのキスも、交わしてみたい。
それがどれほどの最終的な危険を持ち得るのかを、考えていられる余裕をナナはもう持ちあわせていない。
「冗談だよ、ばか……俺を困らせんな……」
ばか正直な反応に思わず苦笑をすると、薔は優しくくちびるを重ねた。
とは言っても、ピストンとバイブはまだまだ激しさを打ち付けている。
「んっん…ンっ、んん…っ、」
ナナはキスの優しさにも刺激され、呼吸を忘れるほどの悦楽に溺れていった。
バイブを抜いてもらえないまま責められ続け、ゆさゆさと乳房を揺らし朝まで彼を渇望した。
――――――――…
朝方、少しの間眠りに就けた萌は、妙な温もりを感じて目を覚ました。
すると、夜中ずっと悶々としていたときは大人しくソファに寝ていたはずの綾瀬が、なぜか隣に寝ていた。
しかも眠っていたわけではなく、目を開けて萌を見ているというちょっとしたホラーだった。
「ひえっ……!?」
「大丈夫だよ、萌ぴょん。何にもしないから。」
畏怖の悲鳴を上げようとした萌の口を手で塞ぎ、綾瀬は笑って言った。
「やっぱり自分のベッドのほうが寝心地いいかなと思ったんだけど、萌ぴょんが隣にいるから緊張して寝られなかった。」
と。
真依の元ストーカーだった部分とかの頭角を、再び現し始めているのか、はたまた。
萌は絶句しつつ、一樹んたら積極的……というときめきを抱かざるを得ない。
「この枕カバーも僕が作ったんだよ?可愛いでしょ?萌ぴょんも一緒に作ろうよおっ。」
彼女が頭を乗せている枕を人差し指で突つき、綾瀬はまた笑ったのだった。
笑い方はまるで子犬のようだった。
お兄ちゃんがこの状況を知ったら、どうなることやら。
…――He will not forgive.
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