※※第327話:Make Love(&Cuddle).198








 ゆっくりとくちびるが放され、零れた吐息が混ざりあう。
 彼にしがみついたナナはもう、我慢できなくなっている。


 「薔……」
 「ん?」
 甘えた声で、彼女はせがんだ。
 せがまずにはいられなかった。

 「もう…っ、挿れてください…っ、」

 と。
 昨日はお仕置きとしていきなり挿入されてしまったのが、お気に入りなようだ。
 幸いなことにすでにびしょびしょだし、下拵えならできている。


 「もう?」
 ばか正直なおねだりに笑った薔は、今日はお仕置きではないこともあり、聞き入れてあげるのも悪くはなかった。

 「おまえから咥え込んでくれるんだったら、俺は別にいいぞ?」
 耳をやわらかく弄った彼は、欲しがる彼女を誘惑する。
 「ありがとうございます…っ!」
 感動するナナは思うつぼなのだけど、悦んでいるので良しとしよう。






 恥じらいつつパンツを脱ぎ、ご丁寧にスカートも脱ぎ捨てた彼女はそれはそれは大事そうに露にさせた彼に魅了され、導かれまたがった。

 ヌッ…クチュッ――…

 当てがうといやらしくソコはヌルヌルして、キュウッ……と狭まる。
 触れていると、猛々しさが増す。


 「あ…っ、あああっ…っ、」
 それでも潤滑にはとても優れており、腰を落とせばスムーズに咥え込むことができた。

 ズプンッッ――――――…!






 「あ…っあっ、すご…っ、ン、あ…っ、」
 奥まで迫りくる彼が愛おしすぎて、ナナの膣はより一層ヌルヌルしてくる。
 「腰は自然と動いてるようだな?……やらし……」
 挿れたとたんにゆさゆさと動き始めた腰づかいの卑猥さに、薔も興奮した。
 締めつけられるのも気持ちがよくて、意地悪をしたくなった彼はクリトリスを拡げて弄くり回す。

 「あっあっあっ…あっ、あっあっああっん…っ、」
 ビクンビクンと躰をしならせたナナは真綿みたいな目眩を覚え、絶頂を得た。

 「あ…っっ!」
 イっている最中にもクリトリスを上下に弾かれ、快感は止め処ない。
 「蜜が糸引いてる……見えるか?」
 プチュリと弾いたクリトリスからゆびを放し、薔は彼女の視線を引き寄せた。
 ゆびさきとラビアは、本気に蕩けた蜜で細く糸を引いて繋がる。

 「あ…っ、あ…あっ、や…っ、んん…っ、」
 思わず視線を落としてしまったナナは羞恥に駆られ、愉悦に戦慄いた。
 こんなふうに初っぱなから彼を奥に感じるのもくせになる、色んなやり方で彼女はもっと、辱しめられたかった。

 「嫌って感じは全然しねぇけどな……おまえは恥ずかしいの大好きだろ?」
 愉しげに微笑み、薔は敏感なクリトリスを優しくこねていった。

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