※※第326話:Make Love(&Especial).197







 「んっっ!」
 挿れられた快感と抜かれた快感が同時に迫り来て、ナナはオーガズムを得る。
 抜いた薔は悪戯めいた力加減で入り口を突き、焦らした。

 挿りそうで挿らない部分を擦られるのも、とても気持ちがいい。


 ムニュッ…クニクニッ…

 乳房は揉みしだかれ、乳首をこねくり回された。
 摘まんで引っ張られたりすると、ぷっくんと迫り出し揺れ動く。

 「ん…っ、んうっ…んっ、」
 ナナは腰をくねらせ、入り口に当たっている彼のモノを自ら挿入させようとした。
 けれど、いざ自分でやろうとすると、上手くいかない。

 ピチャピチャと音を立てて、入り口に当たるだけだった。



 「…――――おまえの思惑通りにいくと思うか?」
 ふっとくちびるを放し、薔は問いかけた。
 乳首を挟んだゆびが、乳輪へと食い込む。
 「あ…っんっ、」
 ナナは思い知る、そんなのは敵わないことを、だってこれはお仕置きなのだから。

 「気をつけねぇと逆手に取られるぞ?」
 彼はくすっと笑って、両手で乳房を揉みしだいた。
 「あっあっああんっ…あっ、あっあっあああ――――…っ、」
 コリコリと乳首はゆびで遊ばれ、ナナはひっきりなしに嬌声を上げる。
 彼を挿入させることに、意識を向けられなくなる。

 「もっと鳴けよ、ナナ……」
 薔はなめらかに、項や肩や背中へとキスをしていった。
 吐息があたたかく肌をなぞると、この上なくぞくぞくした。

 「あんっ…あ…っあっ、」
 親指と人差し指で乳輪の近くを掴まれると、胸はいやらしく象られ、乳首が高く迫り出す。
 彼はいくつかキスの痕もつけて、彼女の躰を髄まで捕らえていた。

 ゆびさきが、迫り出した乳頭を上下に擦る。


 「あ…っ!?あああぁんっっ!」
 ナナは達してしまい、その隙にまた彼は一度だけ深く挿入された。
 ズプリと苛烈に奥を突いて、あっさり抜かれてしまう。

 「あ…っんっあっ、ああっ…っ、あ…っ、」
 気持ちよすぎてガクンと腰の力が抜けそうになったナナは、片手でラビアを掴まれた。
 そのまま、開いていたクリトリスを柔和に弄くり回される。

 ゆびで、こねたり弾いたり、摘まんで扱かれたりする。


 「らめぇ…っ!あっんっ…あああぁぁんんっっ!」
 彼に濡れた肌をふるわせて、クリトリスをどうしようもなく熱くさせたナナは一筋の唾液を口の端から垂らした。
 そして、達した。
 湿りゆくシーツは猥りがわしい皺で波を打ち、ベッドはギシギシと軋んだ。

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