※※第３２５話:Make Love(&Sex aid).43

---

　「……は……」
　くちびるからくちびるを放し、薔は首筋へとキスをしてゆく。
　「あっ…あっあんっ、あ…っあ…っ、」
　快感に捕らわれるナナは不意討ちで乳房を揉みしだかれ、中を収縮させた。


　「このままじゃ動きづれぇよな？」
　解れようともヴァギナは狭くなる一方で、奥深く嵌まった状態で彼はローターを引き抜こうとした。
　「ああっ!?やら…っ、あああ…っあっあっあっあっっ、ああん…っ！」
　強引さに驚き絶頂となった彼女の中は、さらなる収縮をして見せる。
　「嫌なら全力で引き止めればいいだろ……反応は正直で面白いだけだぞ？」
　愉しげに笑いながら、薔は容赦なく玩具を引っ張った。
　だからこそ無理矢理なやり方となり、気持ちよい心地のなか玩具は抜かれていった。




　ズルンッ……と抜かれてスイッチが切られたローターからは、幾筋もの体液が伝い落ちる。
　薔はそれをベッドの隅へ追いやり、ナナの腰を掴み寄せた。

　ズッ――…！ズプッ…！

　「あああああっっ！」
　待望のピストンに歓喜し、ナナは立て続けに絶頂を得る。
　小さく吹いた潮がシーツをびちょびちょにしている。
　「奥の熱さだけで、俺もイキそうだった……おまえはいつも蕩けすぎなんだよ、」
　息を乱し、薔は動きを激しくした。
　擦れあう肌の熱も余すところなく快楽で、虜になる。

　玩具が抜かれても、ヴァギナはギチギチになっていた。
　彼だけでいっぱいになるのが最も、隙のない結合だった。

　「ん…っんっ、は…んっっ、」
　ふたりはキスを交わして、濃厚に抱きあう。
　ゆびは肌に食い込み、淫靡な影を描き出す。



　パンパンパンパンッッ――…！

　何度でもぶつかりあい、淫音は高くなった。
　蕩けていてもきつく収縮し、ナナは彼を心底欲しがる。

　繋がり始めたときよりあたりは明るくなり、汗が妖美に輝いた。
　軋るベッドの音も高くなる。

　「んっ…ああんっっ！」
　ナナはオーガズムを掴み、放されたくちびるの間では唾液が細く糸を引いて煌めいた。
　今度は優しいキスを、何度か、薔は落とした。

　くちびるはやわらかく弾み、吐息が混ざりあう。

　「感じてる顔……よく見せて？」
　顎を持ち上げて、彼は微笑みかける。
　「んっ…あっあっ、あんっ…あ…っ、」
　恍惚を見られるのは恥ずかしい、でも、ナナには嬉しくて堪らない。

　「可愛いよ、ナナ……」
　薔はキスを再開し、髪を愛撫した。
　彼のゆびは不思議で、汗ばんだ髪をいくらでもゆるやかに手櫛で解いた。
　櫛ではこんなにも、容易くいかないだろう。

[ 262/536 ]
[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]

戻る