※※第325話:Make Love(&Sex aid).43







 舐めたあとはコリコリと、甘噛みもしてみる。
 ぴくんと起った乳首は甘噛みに適していた、吸ったり噛んだりして、いったん我を忘れる。
 甘噛みならいくらでもしたいが、咬みつきたい衝動には駆られない。

 舐めていないほうはゆびでこねて、カリッ……と爪も立ててしまった。
 そういうときは慌てて、ゆびの角度を変える、引っ掻いて血を流させてしまったら元も子もない。


 「ん……」
 あいも変わらず色っぽい薔は息を呑み、その音も全て扇情的だった。

 「あっ…っ!」
 乳首からくちびるを放したナナは達してしまう。
 きつく狭めたローターが、振動で膣を擦り上げた。
 「おまえがイってどうすんだよ……」
 少し呆れた様子で吹き掛けた薔の胸は、妖艶に濡れている。

 「ん…っ、すみませ…っ、」
 艶めくくちびるで乳首にキスをしたナナは、自分ばっかりイっているのも申し訳がなく、彼にもっと気持ちよくなってもらいたくなった。
 となるとやはり、舐めるにはソコが一番だと思われた。



 「こっちも…っ、舐めます…っ、」
 ボトム越しにさすったナナはゆっくりと、ベッドを下方へ這う。
 「へえ……嬉しいな、」
 微笑んだ薔は結局、自らトップを脱ぎ捨てた。
 脱がしたかったはずのナナはこういうところの詰めが甘い。

 「はっ…あっ、すご…っ、」
 気が急いたナナは一気に露にさせて、うっとりと見惚れた。
 「慌てんなよ、時間ならたっぷりあるぞ?」
 時間を気にしているわけではなく欲しいからだとわかっていながら、薔は彼女をからかった。

 「だっ…て…っ、……っん、」
 ナナは丁寧に舐め上げ、猛々しさを舌でも感じ取る。
 脈動が愛おしくて、先っぽに吸いつかずにはいられなかった。
 吸いついて舐め回し、それから喉へ向かって咥え込んでゆく。

 びしょびしょになったローターのコードが、エロティックに揺れ動いている。




 グポッ…ジュプッッ――…

 「んっン…っんっ、んんうっん…っ、」
 一所懸命に吸い上げ、時に喉を鳴らした。
 「夢中になってて可愛いな……」
 ふっと笑って、薔はあたまを撫でる。
 彼のゆびはしなやかで、髪の毛にまで神経が伝っているようになった。
 愛撫に蕩けて、快楽に魅せられている。

 「んうう…っ、」
 強く吸って一度放したナナは舌を伸ばして舐めつつ、辿り着いた先端を再び口に含む。
 そのまま深く咥えて、喉元を熱くさせた。

 「…――――っ、」
 感じた薔は髪をゆびに絡め、ちょっと荒々しく乱していた。

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