※※第319話:Make Love(&Love philter).194







 ソファ目掛けて吹く潮が、まだびちゃびちゃと音を立てている。

 「止まってんぞ?抜き差ししねぇのか?」
 膣に入ったゆびを艶かしく舐め上げ、誘った薔は蜜を吸い上げる。
 「あ…はっ、ああっあっあっあ…っ、あっあっんンっっ、」
 ナナは一所懸命にゆびを動かし、抜き差しした。
 抜いてゆくと拡がった隙間に舌を入れられたりして、我慢ができなくなる。
 潮吹きは断続的に起こり、ゆびは執拗にクリトリスを弄くり回していた。

 白くいやらしい肌はくねり、乳房がふるふると揺れ動く。
 乳首がぱんぱんに硬くなって勃起しているのは、媚薬が効いているからなのか。
 ナナの全身はあまりにも、猥りがわしい。



 …ッ…ジュプッッ――…

 不意に入れていた舌を素早く抜かれたりして、蜜はたらりと垂れて落ちた。

 「いや…っ!?あああ――――――…っっ!」
 達したナナは脚をガクガクさせて、クリトリスごと秘裂を掴んだ薔が彼女の体勢を支える。
 彼は無論ゆびを当てる位置をきちんと把握しており、潮吹きの邪魔をすることはなかった。

 「嫌でも潮吹いてイくんだな……」
 ふっと笑って、薔は濡れた臀部にキスをする。
 「んは…っあっ、あんん…っあっ、あ…っ、」
 甘い目眩すら感じて、ナナはゆびに愛液を絡める。
 膣に入っている彼女の手だけでは頼りなく、彼がしっかりと支えてくれている。
 その代わり、ナナの腕は自らの潮吹きによって無闇に濡れた。

 こんなことはしたなくて仕方ないのに、自分では止められない。


 ズルッ……クチュクチュッ…

 「あっあっあっあっあっあああっあっ…っ、あはああっ…っんっっ!」
 間を置かずナナは達して、潮吹きを続けた。
 中でちょっと抜き差しされた彼の舌は抜かれたあと、入り口をなめらかになぞってゆく。
 ひくつく襞は時折、優しく吸われて感じまくる。

 「なあ、おまえも舐めるか?」
 ヴァギナを吐息で撫でた薔は滑り込ませた片手で、乳房を揉みしだいた。
 期待が膨らむ誘惑に、ナナは舌をふるわせる。

 「俺も正直、もう我慢できねぇんだよ……」

 いきなり、濡れたパンツを上に引っ張って股に食い込ませると、彼は手を離した。

 「はああっ…っっあっ、」
 パンツが食い込むのも相当な愉悦で、悩ましげに躰を反らしたナナはソファに唾液を垂らす。
 くちびるは濡れて、彼を気持ちよくさせる行為にぞんぶんに耽溺したかった。


 気づかされた口内は物寂しくて、彼を味わわずにはいられなかった。

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