※※第319話:Make Love(&Love philter).194








 媚薬入りだと聞かされた麦茶を、ナナはごくごくと飲み干した。
 心なしか、麦茶なのに甘かったような気もする。



 飲んでいる途中に躰が疼くという異例の即効性を感じ取った彼女は、グラスをテーブルに置くと息を荒らげた。

 「もう…っ、効いてきてます…っ……」
 そしてばか正直に、言葉にする。
 「もう?」
 面白そうに笑った薔は手を伸ばし、ゆびで耳たぶを優しく弄った。

 「あっ…あ…あっ、」
 ビクビクとふるえるナナは甘ったるい声を上げる。
 パンツはびしょびしょに濡れて、媚薬の催淫効果をしっかりと実感している。

 「確かに……敏感になってるみてぇだな?」
 少しだけ耳たぶを引っ張って離すと、急接近した彼は耳もとで扇情的に吹き掛けた。

 「淫乱になったおまえは、その淫乱さで、俺を喜ばせてくれるんだろ?」
 弄られた肌にかかる吐息が、濃密な愛撫になる。
 「ん…っあっ、はい…っ、」
 芯までぞくぞくしたナナは必死で頷く、心地よい匂いや心地よい声の全てが、触れずに心臓を鷲掴みにしている。

 「なら、気持ちよくなりたいとこ……自分で弄ってもらおうか、」
 くすくすと笑った薔は放れてゆくと、大胆不敵に微笑みかけた。

 「できるよな?買って出たのはおまえだ……」











 言うことは何でも聞けという、合図にも思えた。

 「で…っ、……できます…っ、」
 媚薬でいやらしくされていることが余計に彼女を駆り立てているのか、ナナは待ちきれない様子で脚を開いた。
 「ぐしょぐしょに濡れてんのは媚薬のせいか?」
 エロティックな染みに視線を落とし、薔は確かめる。
 たくさん濡れているのを見ていただけたナナは嬉しくなり、嬉しくなるほど恥ずかしくなった。

 恥ずかしいことが、とにかく嬉しい。

 「は…いっ、……っんっ、あ…っあっ、」
 今度は小さく頷き、ナナはパンツのうえから自分の秘部に触れた。
 熱くなって、ぬるぬるしていて、とてもえっちな場所だった。


 「どんな風に気持ちよくして欲しいのか、ちゃんと言葉にしながらやれよ?」
 なめらかに動く繊細なゆびに誘惑されて、意地悪心をくすぐられている薔はもっと恥ずかしくなることを彼女に命じる。
 ただ慰めさせるだけでは、物足りなかった。

 「ん…っン、は…っあっんっ、」
 また小さく頷いたナナは音を立てて、割れ目を撫で回す。

 「ここ…っ、んっ、指でっ……なかっ、グチュグチュして…っ、舐められた…ぃっ、あ…っ、」
 嘘をつかず、素直に冀った。
 羞恥的な打ち明けに感じるアソコは、じんじんとしてさらに熱くなった。

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