※※第317話:Make Love(&Sex aid).41
新しい旅行計画を練ろうとしていたこけしちゃんのもとへ、ゾーラ先生から一通のメッセージが届いた。
もしやデートのお誘いかとドキドキィィのこけしちゃんは、急いで内容を確認する。
次の瞬間、ニコニコのまま目をぱちくりさせたこけしちゃんは、面食らった。
「えぇぇぇっ…?」
デートのお誘いとは程遠い文面が、LINEのトーク画面に映し出されていた。
“三咲がついに監禁されたかもしれない”
と。
羚亜はやはり念のため、担任の醐留権に相談したようです。
「そぉぉんなバカなぁぁ……」
ゾーラ先生のとっぴな疑惑に呆れたこけしちゃんは、実際に親友へ電話を掛けて確認してみることにした。
夏休み中になぜ監禁疑惑が浮上したのか謎ではあるが、火の無い所に煙は立たぬ、とも言う。
「いくらなんでもぉぉ、薔くぅんがナナちゃぁんを監禁だなんてぇぇ……」
と呟いたこけしちゃんの耳もと、たまに聞く機会に出くわすお馴染みのアナウンスが流れた。
『おかけになった電話は、電波の届かない場所にあるか、電源が入っていない為、かかりません……』
「……あり得るぅぅっ……!」
電話を切ったこけしちゃんは確証を得られた気がして、直ちに醐留権へ報告をした。
海辺でカップルだらけのデートをした際にはホテルに到着したとたん部屋に監禁してきたくらいだし、秘めてきた狂気を暴走させる何らかの引き金があったのかもしれない。
メインカップルは現在デート中なので邪魔されないよう携帯の電源を切らせているだけなのに、こけしちゃんたちは知る由もない。
あと、こけしちゃんも醐留権先生も薔の連絡先を知っていてもそちらにはしないという本格さ。
ナナを解放させるためにも早急に、こけしちゃんは皆でデートの計画を進めなければならぬぅぅと心に決めた。
彼女から報告を受けた醐留権は羚亜にも報告をし、震撼した羚亜は愛羅にも相談することになる。
かくして、こけしちゃんとゾーラ先生と羚亜と愛羅と、のちに真依と屡薇にまで、監禁説が濃厚な勘違いとして広まっていった。
今はわくわくザザえもんワールドで、生き生きとデート中なんですが。
ちなみにこの噂話をする頃、乙女たちはつい思ってしまうことになる、羨ましい(ぃぃ)と。
愛羅の場合のみ、彼氏を監禁する側で妄想を膨らませている。
激しく犯され続けているであろうナナを心配する前に、なんか、濡れてしまう自分たちがいた。
醐留権先生と屡薇は燃えること間違いなしで、羚亜は怯えること間違いなしだった。
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