※※第316話:Make Love(&Barnyard).192
グポッ…グポッッ、ジュポッ…
力を入れて吸い上げ、濡らして差し上げる。
口内で脈打つ彼の鼓動は、速くなる。
「そういやおまえ、俺が出したやつまだ残ってんだろ?」
今思い出したみたいに確かめた薔は彼女のあたまをよしよしして、やや押さえつけながら深く咥え込ませた。
「溢れ出してぞくぞくしたせいで、淫乱になってんのか?」
くすくすと笑う彼は彼女の躰の様子を、見透かしている。
じつは全部見ていたのではないかという錯覚に、ナナは陥る。
「んっっぐ…っ、うん…っ、」
喉に当てられたまま、呼吸もままならなかった。
的を射られたナナは息も彼に預けて、イけてしまいそうになる。
押さえつけた状態で、薔は彼女のあたまをよしよしする。
「んんっっ!」
我慢がならずにナナは達してしまい、疼きっぱなしの秘部は大きく潮吹きをした。
パジャマがぐちょぐちょに湿り、恥ずかしさに高揚する。
「図星かよ、面白れえ……」
嘘をつけない彼女の嬌態に微笑むと、あたまから片手を放した薔は躰を起こした。
押さえつけられていなくても口内で角度が変わり、ナナはゆっくりと彼に舌を這わせる。
薔はそっとゆびさきで、頬にかかる髪を撫でていった。
そのゆびの動きも繊細で魅惑的で堪らず、またイけてしまいそうなほどに痺れたナナは慌てて口を放した。
くちびるを伝う男らしい硬度がさらなる愉悦を連れてくる。
「しょ…っ、薔ぅ…っ、」
「ん?どうした?」
もじもじと何かを言いたそうにしている彼女の前、薔は少し首を傾げる。
肌に掛かる髪がセクシーで、細いように見えていてもじつは逞しく引き締まった躰つきには否応なしに視線が奪われた。
「あ…っ、あの…っ、わたし…っ、」
ナナはパジャマで乳首を隠すと、俯いているように見せかけながら彼の躰をちら見して尋ねた。
「おっぱい…っ、おっきくなりましたよね…っ?」
と。
いつも揉んでくれているひとに確認をする勇気も大事。
「もう…っ、パジャマが…っ……きつくて…っ、」
「………………、」
恥じらいつつも大胆な告白をしたナナを見つめ、薔はいったん黙り込んだ。
目覚めのご奉仕のあとの追い討ちが、これ。
「……おまえいい加減にしろよ?」
「え…っ?あ…っ!」
呟いた彼は強引に、彼女の手を引き剥がしパジャマを掴む。
ナナは驚く間もさほど与えられないまま、
ビッッ――――――…!
無理矢理に、パジャマを引き裂かれた。
留めてあった部分のボタンは千切れて、床にまで飛び散った。
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