※※第３１２話:Make Love(&Sex aid).40

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　イキ声が自然と出てしまっているときでも、求められたら抗えない。
　止まりそうな息を呑んだナナは、甘ったるくふるえた声で応える。

　「ご主人さま…のっ、あ…っ、……せーえき…っ、です…っ、」

　と。
　この無二の渇望を潤してくれるのは、絶対的に彼女を虜にしている彼の精子だけだ。
　何度でも貪りつくして、淫乱な本性を彼の目の前だけで曝け出されたい。

　「精液って言う前に、一瞬躊躇うのがいじらしくて可愛いな……」
　くすくすと笑った薔はバイブをいきなり持ち上げ、ナナはさらに臀部を突き出す体勢となった。
　「まだ口ん中には出してねぇが、想像でもして潤ってんのか？」
　言わせたかっただけの彼は面白そうに、ヴァギナを乱した。
　とろっとろの体液が内股を伝い落ちる。

　「あ…っあっんっ、あ…っ、」
　ふるえながら彼に頬をすり寄せたナナはおかしいくらいにドキドキした、見えていないせいか、猛々しさが圧倒的に迫り来る。
　ヴァギナではGスポットにバイブの先端を当てられ、集中的に振動を与えられたりした。

　それから、正しい答えとしてはそのモノを示せば良かったのであろうな。


　ヴヴッッ…！ヴチュッ…！

　擦られるざらつきは狂熱を帯びて痺れ上がり、次々と垂れ流れるほどの愛液が作り出される。

　もう許してくださいご主人さま……と言おうとしたナナは慌てて、再び彼を目一杯口に含んだ。
　許すも許さないももはや関係のないプレイだったことを思い出す、それに本心では彼女は、彼に許されたいと願っているわけではなかった。
　自ら誘って、こういうプレイに発展させたこともあり、ほんとうは許されずに辱しめられつづけたかった。

　自分をこんなにも淫らにしてしまったのは彼であり、自分からも淫らな気持ちの随に彼を欲しがっている。
　薔に出逢ったことで、ナナはほんとうの自分とも出会うことができた。

　もう決して、逃れられない。
　逃れられないとわかっている心も躰も、囚われてゆくことを止められない。




　ぐちゃぐちゃと体液を掻き出され、玩具で膣を刺激され、喉まで使いフェラチオに励んでいたナナはビクンッ…！と全身をしならせた。
　どこもかしこも、支配されているみたいで嬉しくて仕方がない。
　嬉し涙に、目隠しが湿る。


　「んっむっ…んんっっ！」
　達したナナはまた潮吹きをして、輝く水溜まりを描いたソファがギシギシと軋んだ。
　喉の奥からお腹の奥まで伝わりくる彼の鼓動が、愛おしくておかしくなりそうだった。


　「…――――気持ちいいよ、ナナ……」
　優しい声を落とした薔は同じくらい優しい手つきで、あたまを撫でた。
　ご主人様に褒めてもらえたナナはキュウウッと玩具を締めつける。

　「今度はゆっくり、先っぽだけ舐めてみて？」
　髪をそっと耳に掛けさせた薔は甘い声で彼女を誘い、不意に乱れた息を零れさした。

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