※※第201話:Make Love(&Obscenity).118
「……おまえよくこの問題解けたな、」
答え合わせという名の解読をしながら、薔は感心したように彼女のノートへ赤い丸をつけた。
「解けると数学も面白いですね、わかりやすく教えてくださる薔のおかげです!」
ナナは大喜び。
数学の教師である醐留権先生が聞いたら眼鏡がずり落ちそうだ。
「おまえがちゃんとやってるからだろ、偉いな?」
薔は伸ばした手でやさしく彼女のあたまをよしよしした。
ほわんとあったかくなったナナは、照れてとたんにもじもじし始める。
花子と豆はお部屋で寄り添って熟睡タイムに突入しており、ふたりは夕食も後片付けやなんかも済ませてあります。
「でもこの問題は間違ってるぞ?どこが間違ってるかわかるか?」
「えええええっ!?」
ふわんとなった後にノートをペンで指して問いかけられ、驚いたナナはすぐさまどこが間違っているのかを懸命に考えようとした。
「ううう〜ん……」
手にしたノートに視線を落とし、ナナは首を傾げる。
このままではご褒美がいただけないかもしれないと、焦る脳内は必死になって答えを手繰り寄せる。
少しだけ、掴みかけようとしたまさにそのとき、
ツッ――――…
ナナは首筋へと、キャップをした赤いペンの先を滑らされた。
「ひゃ…っ!?」
くすぐったさに躰は思わずふるえ、ノートをばさりとテーブルの上へ落としてしまう。
「反応し過ぎじゃねぇか?」
悪戯っぽく笑った薔は彼女の肌をペンでくすぐる。
「ダメ…ですって、……っん、」
くすぐられながらもナナは何とか、再びノートへ視線を落とし、
「あ…あっ、あ…っ、……薔ぅ…っ、」
意地悪く首筋をくすぐられ、甘ったるい声を零さずにはいられなくなる。
「…――――そんなエロい声上げんなよ…」
薔はふっと、ペン先を肌から離すと、彼女を抱き寄せ首筋にくちづけた。
「こいつが解けねぇと……ご褒美はやれねぇぞ?」
ペンでくすぐられるより圧倒的な甘さが、熱が、首筋から全身を痺れさせてゆく。
ちゅっ…ちゅ……
キスは一度だけではなく、何度も首筋へとエッチな音を聞かせて落とされ、
「あ…っ、あ…あっ、」
ナナは感じてしまいながらも、どこが間違っているのかを理解した上で答えを導き出そうと一所懸命になった。
じわじわと、パンツが濡れてゆく。
薔は彼女の首筋へとくちづけながら、不意にゆびさきでノートを示し、
(あ……)
間違っている箇所に気づくことができたナナは、赤いペンを拝借し、気持ちよさにふるえてしまう手で正しい答えを慎重に書き込んでいった。
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