※※第200話:Make Love(&Tease).117








 「え…?」
 屡薇はまたしても驚いたようだが、気づくと自身の目の前に彼女の顔はあった。

 「初めてだから……下手くそだと思うけど……」
 恍惚の表情で、真依は恐る恐る舌を這わてくる。

 ツ――ッ――…

 「ん……」
 舐めながら懸命に、手でも扱いている。


 「いや、初めてってとこ…すっげえ大事だし、」
 息を乱して笑うと、屡薇は彼女の濡れたあたまを撫でた。
 「ん…あっ、」
 撫でられるあたまが気持ちよく、真依は何度も舌を這わせることができた。

 シャワーは止められ、フックへと掛けられる。



 (はっ……入るかなっ……?)
 舌で感じる硬度にもより一層興奮して、真依は思いきって口へと含んでいった。

 「……ん…っ、」

 グププッ――――…




 「……っっ、」
 ふるえた屡薇は彼女の髪を、きゅっとゆびに絡めた。















 ――――――――…

 「んにゃあ…っ、ダメ…ですよぉ…っ、」
 ふるえながらナナは、甘えたような声を上げた。
 魔法よりたちが悪く、罪深い悪戯だ。

 魔法なら解けてしまえばそれまでだが、彼の悪戯は解けることなく躰に刻み込まれ、何度でも憶えてしまうのだから。


 「……声まで猫みてぇだな、」
 耳もとで囁いて、薔は猫耳からゆびを放す。
 そのまま彼はゆびの背を、彼女の髪から肌へとそっと、伝わせてゆく。

 「あ……っ、」
 ナナはもうじんじんとソコが疼いてしまって、彼にどうにかされたくて堪らなくなっていた。
 蜜は必死の呼びかけのように、溢れだしてパンツを濡らす。



 「おまえは猫になっても…俺だけに従順だったよな?」
 ゆびでやさしくくちびるを撫でて、薔は確かめてくるから、

 「にゃあ…っ、」

 ナナは素直に応えることしかできなかった。

 「すげえ可愛いからいっぱいなでなでしてもいいか?」
 髪にキスをして、彼はちょっと妖しく投げ掛け、

 「ん……」

 ナナが頷くと、まずはあたまが撫でられた。



 「あ…っ、あ……」
 しなやかな手つきで撫でられるあたまは、あたたかくて気持ちがよすぎた。
 彼の手に合わせて時折微かに揺れ動く猫耳は、馴染んでしまったかのように、ずれたりしない。
 あたまを滑り落ちた手が、耳にふにっと触れてから、そうっと愛撫した。

 「は……あっ、」
 ナナはうっとりと息を上げ、さらに下着を濡らしてしまう。
 抱きしめているほうの手も、衣服のうえから艶かしいくらいにゆっくりと、躰を愛撫していた。

[ 38/535 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る