※※第199話:Make Love(&Sex aid).15







 ジャラッ――――…

 鎖が音を立てる。

 「ん……」
 脚は開いた状態で、靴下を脱がされ拘束され、濡れたパンツはきっと彼に見られてしまっている。
 腰にはベルトが巻かれ、本当に自由は奪わているのだ。


 「おまえの厭らしさに俺も堪んねぇほどぞくぞくしてきた…」
 彼女を磔台へと縛りつけてしまうと、薔はゆっくりとその頬へゆびの背を這わせ、耳もとで吹き抜ける。

 「すげえ可愛くて…意地悪したくなる、」






 「は…っん、」
 あたたかな吐息の愛撫に、ナナもまたぞくぞくと感じて、鎖を鳴らす。
 このまま耳にキスをしたり、舐めたりしてほしくて、どうかしそうになる。

 「ここはもう、エッチな染みができてんな?」
 するとパンツのうえから、薔はバイブの先を滑らせてきた。
 けれど彼は、彼女の心情を悟っているからこそ、急に玩具でしか触れてはくれなくなる。

 「あ…っ、あ…っあ、」
 ナナは興奮に嬌声を上げ、くちびるをふるわせる。
 こんな恥ずかしい格好を彼の前でさせられ、自由を奪われているから堪らなく昂るのだ。

 言いつけを守らなかったのは、自分だ、自分だというのに全身はただ快楽に堕ちていきそうだ。



 「物欲しそうに濡れてるから…玩具入れてやろうか?」
 薔は彼女のパンツに人差し指を引っ掛けてずらし、入り口へとバイブの先端を滑らせ、押し入れた。

 「ああ…っん、」
 感じてしまうナナは身を捩りたくても、できないでいる。


 ヌグッ――――…

 「どんどん入ってく…」
 薔は玩具を押し込みながら、ふっと笑った。

 「あ…あっあ、」
 その吐息や声にも、ナナはひどく感じてしまう。
 腰を甘くくねらすことも叶わず、中へと玩具が入り込んでくる。

 ビクンッ…

 「はう…っっ、」
 突然彼女の躰は、電流が走ったように痺れた。
 バイブはまだ振動を始めていないのだけど、すごく気持ちがいい、そしてすごくじれったい。



 「あんま腰動かそうとして、きれいな肌に痕つけんなよ?」
 薔はすっぽり玩具を咥え込ませてしまうと、

 「ちゃんとこいつ、動かしてやるから…」

 スイッチを入れた。





 ヴヴヴヴヴッ――――…

 「あああ…っ!?」
 ナナは躰を反らしたいのだけど、ままならない。
 ここでは彼の言うことをきちんと聞こうと、手足を動かさないように気をつけようにも、全身はふるえてしまう。
 バイブはクリトリスも刺激してくるため、恥ずかしい場所は淫らに濡れて、

 「あ…っ!」

 ナナはすぐに達してしまった。

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