※※第231話:Make Love(&Wedding).137







 「ん…っ、んう…っ、」
 舌と舌が、ますば遊ぶように絡められて、放されくちびるを吸われた。

 「……っは…っ、」
 ゆっくりくちびるを放した薔は、ワンピースドレスのうえから胸を愛撫する。
 「ん…っあっ、ん…っ、」
 感じてしまうナナは躰を跳ねさせ、

 「んん…っん、」

 再びくちびるは、深く奪われた。



 ソファが軋み、リビングにはいらやしいリップ音が響いている。
 時折舌を吸われるのも堪らなく気持ちがよくて、ディープキスを交わしながら背中のファスナーが下ろされる。

 ドレスは肩を滑り落とされ、ブラジャーが露となった。


 「は……」
 またくちびるが放されてゆき、触れあいそうな距離でおでこをくっつけられ、ナナはストッキングを裂かれてしまう。

 「この格好のまま、淫してやりてぇって、ずっと思ってた……」
 引き裂かれてゆくストッキングはパンツまで覗かせ、肌を撫でられながら濡れた下着へと触れられた。


 「あ…っんっ、」
 ナナはビクンッと躰を反らし、滑り込ませた片手でブラジャーのホックを外されてしまう。

 「や…っ、ダメっ……です…っ、」
 ほんとうはダメなんかじゃないくせに、ナナは彼を制止させようとした。

 その手を反対に掴んで制止させてしまうと、

 「誘っておいて邪魔すんなよ…」

 薔はネクタイを解く。


 「あ…っ、あ…あっ、」
 はだけたシャツが覗かせている男らしい躰に、ナナは鼓動を高めて魅了されるばかりで、

 キュッ――――…

 両手は背中側で、ネクタイを使って縛られていった。



 ちゅっ…くちゅっ…

 「んっ…はん…っ、ん…っ、」
 両手の自由が奪われてゆくあいだも、何度もキスを落とされた。
 舌先を絡められたり、上唇や下唇を吸われ、エッチな気分はどんどん引き出される。

 彼女の両手をネクタイで縛り上げてしまうと、くちびるを放した薔は扇情的な微笑みを落とした。

 「は…っ、あ…あぁっ、」
 ナナはそれだけでもぞくぞくしてしまって、縛られていることにも昂って仕方がない。

 「嬉しそうだな?縛られて興奮してんのか?」
 あたまを撫でて、薔はくちびるを首筋へと滑らせてゆく。

 「あっあ…っあっ、あ…っ、」
 ブラジャーが持ち上げられ、露になった乳房が揉みしだかれる。

 「やらしいな、ナナ…」
 吹き掛けられる言葉が、淫らに浸透してくる。
 自制の利かない腰が、勝手に動いてしまう。

 硬くなった乳首も、ゆびでクニクニと上下に擦られ、

 「ああんっっ!」

 ナナは達してしまった。

[ 518/535 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る