※※第229話:Make Love(on Her bed).135







 ツプンッッ――――…

 「……っっ…っんっっ、」
 同時にゆびを入れられて、ナナの嬌声は彼に嚥下される。
 言葉通りの息もできないようなキスは、息をするのも惜しいキスでもあった。

 まずは2本入れられたゆびが、中のざらついた敏感な部分を擦りながら抜き差しされだす。
 抱きしめる手がブラウスを乱し、背中へとゆびが食い込んだ。

 「ん…っんっ、んうう…っ、」
 ナナも必死になって、彼へとしがみつき、

 「んっっ!」

 達してしまう。
 潮吹きをしたのだろう、パンツは驚くくらいにぐっしょりになっていた。

 そして、イった後でも容赦なく、ゆびを1本増やされる。

 「んん…っ、んっ、んく…っ、」
 ナナは無意識のうちに、腰を浮かせて自ら彼のゆびへと擦りつけるように動いていた。
 薔は中でバラバラにゆびを動かして、敏感な場所をそれぞれで攻める。

 彼女の中と、彼女の感度を知り尽くした快感を与え、再度堪らない限界へと導こうとしている。



 「んんんんっ…っ、ん…っ、」
 ナナは導かれるままに、達してしまうかと思われた。
 (あっ…あっ、イっちゃっ…っ、)
 裂けるほどに、彼のシャツを掴む。

 ところが、

 チュプンッ――――…

 イく寸前でゆびは、抜かれていってしまったのだ。





 「……っはっ、うん…っ、」
 くちびるも、吸われつつ放されていった。
 じれったくてどうかしそうで、ナナの腰は未だに跳ね続けている。

 「あんま濡らしちまうと、帰る時に困るよな、」
 やさしいのだけど意地の悪い微笑みと共に、濡れたゆびを舐めてから、薔は彼女のパンツを脱がしていった。

 「ん…っ、ぁ…っ、」
 ナナは下着を脱がされながら、完全にベッドのうえへと隙のない流れで移動をさせられ横たえられる。
 ぱさりと、濡れすぎたパンツは床へと落とされた。





 ギシッ――――…

 彼女のうえとなった薔は、ネクタイを解き、妖しい笑みを落とした。
 シャツのボタンがさらに外されて、覗いた男らしい鎖骨や胸にナナはドキドキが加速する。

 「ここも見せて?」
 彼はまず制服のリボンを解き、ブラウスのボタンを外していった。
 「それから、キスもさせろよ?」
 おまけにボタンを外しながら、何度もやわらかなキスを落としてくれた。
 くちびるや、顎や、頬や耳もとや、首筋へと。

 「ん…っんっ、ん…っ、」
 リップ音は、甘い猛毒性を持ち、心を鷲掴んで離そうとしない。

[ 484/535 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る