※※第228話:Make Love(&Sexily).134







 「あっ…あ…んっっ、」
 ナナはそこで、気持ちよさに無意識のうちに、自分からも腰をくねくねと動かしてしまっていたことを気づかされた。
 彼の与える快感には抗えない上に、自分のことは自分よりも遥かに彼のほうが知りつくしている。

 「ここを擦られんのが…気持ちいいんだな、」
 くすっと笑った薔はわざとらしく、ぐっと力を入れて彼女の股間を擦る。

 「あんん…っ、」
 快感が躰を走り、ナナは弓なりに躰を反らしたものの、すぐに後頭部へと片手をまわされ、引き寄せられてくちびるを奪われた。

 「ん…っんっ、んん…っ、」
 摩擦の動きにより、ふるんふるんと揺れ動く双丘では、盛り上がったビキニの隙間から乳首が覗けてしまいそうだった。
 ぴったりと張り付いているからこそよりくっきりと窺うことができるのだが、ナナの乳首は繰り返される快感にはち切れそうになっていた。
 首の後ろと背中で結ばれたトップの紐が、緩んでしまうのではないかと心配する余裕もなく、ディープキスに酔いしれ悩ましげに腰を動かす。
 ほんの少しの部分しか隠していないボトムの左右で結ばれた紐は、激しめの揺れにより確実に緩み始めている。


 グチッッ――――…

 彼のために開いたクリトリスが蜜に濡れて擦られた瞬間に、ナナは堪らずに達してしまった。

 「ん…っっ!」










 「んは…っ、あん…っ、」
 彼女がイってしまうと、薔はくちびるを放してゆき、細く糸を引かせた唾液ごと吸いつくようなキスを一度落とした。
 脚の動きはヌルヌルとした蜜を撫でているくらいの速度になり、じれったくてじんじんしてしまう。

 またそっとくちびるを放して、火照りすぎた頬へとゆびの背を滑らせて、薔は微笑む。

 「必死になって全身で快楽を貪って……どこまでもやらしくなるよな?おまえの躰は……」
 彼は次に乱れていた彼女の髪を、しなやかに整えるように撫でていった。
 「あ…っあっ、……薔ぅ…っ、」
 ナナは上擦った声で、彼を求める。

 「キスで舌は熱くなって震えてるし、つまさきまでずっとビクビクさせてた…」
 求めてくるくちびるではなく、耳へとキスをして、薔は意地悪く羞恥を誘い出すような吐息で肌をなぞる。

 「ん…っんんっ、あ…っん、」
 乱れた髪から、ふるえるつまさきまで……彼は仕草と言葉で彼女が全身で淫れていることを思い知らせてくる。

 「もっともっと、乱してぇんだよな……解いてもいいか?まずはここ、」
 首の後ろの結び目へ触れて、薔は確かめ、

 「ん……っ、」

 ナナは小さく、素直に頷いた。

[ 471/535 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る