※※第225話:Make Love(&Eagle wings).132







 「は…っ、……はぁ…っ、ナナ…っ、」
 薔は息を乱し、誘惑の視線を彼女へと向けてくる。
 彼の手の動きもできることなら動画に収めたいくらいだった。

 「あ…あっ、薔…っ、」
 ナナは乳首をこね回し、ゆびを抜き差しさせながら甘えた声で彼の名を呼ぶ。
 自分の躰なのに、自分のゆびではなかなか膣内のキモチイイ場所を擦ることができない。
 「……ん?」
 微笑みかけた薔は親指で、音を聞かせながら先端を擦ったりもしている。

 ヌッ…クチュッ――…

 「んっあ…っ、あ…っ、薔はっ……ちくびっ、弄らないんっ…ですかぁ…っ?」
 聴覚も愛撫されつづけ、ナナは勇気を出してそんなことを尋ねてみた。

 「自分で弄ってもあんま感じねぇんだよな……何度も噛んで、敏感にさせてんのはおまえだろ?」
 とは言いつつもさらなる誘惑のために、薔はトップスを捲り上げ乳首へゆびを這わせた。
 ナナはさらなる凝視にも励みます。

 プッ…クニッ――…

 「……むしろ俺がここを弄ることで、感じてんのはおまえのほうか?」
 薔は乳首を弾いたりしながら、ナナを見つめゆっくりとくちびるへ舌を這わせた。

 「あああ…っあっ、あ…っ、」
 彼の言う通りだった、見惚れるナナは早く、早く自分の中の奥深くまで彼を挿れてほしくておかしくなりそうになる。



 「そんな目で見んじゃねぇよ……」
 妖しく囁かれた言葉に、ナナはそっくりそのままを返したいくらいだったが、

 「ほんとおまえって、えっちだよな?ナナ…」

 薔の色気に目眩すら感じて、返すことなど到底不可能だった。
 「は…っ、あ……」
 自分のくちびるを奪ってほしいくちびるから、エロティックな吐息や声が次々と零れ落ちる。



 「あ…あっ、んん…っ、あ…っ、」
 ナナはもうおねだりをして、奥まで挿入してほしくてどうかしそうになっていた。
 先におねだりをしたほうが負けということは、おねだりをしたほうがよりエッチなのだという結果でいいのだろうか?
 どちらのほうがエッチなのかについてを賭けての勝負だったが、この場合どうなるのかがいまいちよくわからない、まあ躰がいやらしくなり過ぎてナナはそんなことを考える余裕など毛頭なくしてしまっているけれど。


 (もう…っ、ダメ…っ、ダメぇ…っ、)
 ナナは我慢の限界もいいところで、素直に負けを認めるためのおねだりをしようとした。


 まさにそのとき、

 「……っは、ん…っ、……ったく、ずっと物欲しそうな顔…見せつけてきやがって、」

 いきなり彼女の腕を掴むと、薔は半ば強引に中から引き抜かせたのだ。

 「え…っ!?ああ…っっ、」
 突然腕を掴まれたナナは思い切りドキッとしてしまった。
 同時に、触れることは反則となっていたわけなのだが。

 「俺の負けでいいよ、おまえが自分で濡らしたこん中に、早く挿りたくて堪んねえ…」
 先に負けを認めたのは薔で、濡れた彼女のゆびを妖艶に舐めながら蜜が溢れる入り口をなぞって拡げた。

 「あ…っ、あ…あっ、」
 ゆびを舐められているあいだに、ナナはソファへと押し倒され、ずっと見惚れていた彼のを当てがわれていた。

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