※※第223話:Make Love(&Sex aid).21








 ナナはトイレで無事に、脚にまで伝い落ちていた愛液をいったん拭き取ることができた。
 玩具は中で振動を続けているために次々と溢れだしてはくるが、一度拭き取れただけでちょっとした安堵を覚えた。
 その上、スカートを掴んだことでトイレを我慢しているのだと彼が思ってくれたのには、えもいわれぬ安心感を覚えてしまった。

 (わたしのご主人様は、お優しすぎますっ……)
 という、感動すら覚えていた。


 しかしながら、油断大敵、これは立派に薔の作戦だったのである。









 「よいしょ…っ、」
 ナナは現在メイド設定なので、主の命令には忠実に従っていた。
 ……普段からそれについてはメイド設定関係ないか。

 ひとまずテーブルの拭き掃除を終えた彼女の中では、

 ヴヴヴッッ――――…

 玩具が絶え間なく振動をつづけている。


 (あ…っ、どうしよ…っ、また…っ、イっちゃう…っ、)
 我慢ができなくなったナナは、またスカートを掴めば見逃していただけるだろうという一心から、ぎゅっと両手でメイド服のスカートを掴むと、

 (ああ…あっっ!)

 声を一所懸命に堪え、達していた。
 腰の跳ねもスカートを掴むことで、隠すことができるのだと思っていた。



 ところが、

 「おまえ今あからさまに、腰動かしたろ?」

 ソファに座って彼女の様子を眺めていた薔は、ローターの振動をまた一段階上げてきたのだ。

 「え…っ!?あ…っ、どうして…っ!?あ…っあ、や…っんっ、」
 またトイレへ一時拭き取りの避難をさせてもらえると思っていたナナは、驚いたのと不意討ちの快感に嬌声を上げてしまった。



 「エロい声も響かせたから…もう一段階な?」
 彼は容赦なく、さらに玩具の振動を強める。


 ヴヴヴヴヴヴヴッ――…!

 「あああ…っ、やです…っ、ダメぇ…っ!」
 油断していたところへ持ってきてのいきなりの二段階に、ナナは上擦った声を上げてしまいながら、達していた。

 「あっっ!」








 スカートを掴むために離した台布巾を片手でくしゃっと掴んで、ぐったりとテーブルに伏した彼女はビクンビクンと腰を何度も跳ねさせている。

 「は…っ、あっ…あっあ、あん…っ、」
 フリルのついたカチューシャがイった弾みで外れてしまい、頭の中は真っ白状態で、ナナはもはや平常心を保つことなど到底不可能になっていた。

 「自分の脚を見てみろよ、ぐっしょりになってんのがもうわかっちまってんだろ?」
 薔はふるえる彼女の視線を脚へと落とさせ、伝う蜜が太股を濡らしていることを確かめさせた。
 同時に、メイド服のスカートの丈の短さも、身に沁みさせるよう思い知らせてきた。

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